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2009 年度 実績報告書

弾性ポリマー中の液滴アレイを用いた波長可変レーザの作製

研究課題

研究課題/領域番号 21510129
研究機関龍谷大学

研究代表者

斉藤 光徳  龍谷大学, 理工学部, 教授 (60205680)

キーワード液滴 / レーザ / 色素 / 共振器 / エラストマー / インクジェット
研究概要

弾性変形するポリシロキサンをマトリクスとして色素液滴を形成するためには、ポリシロキサン原液と混ざり合わない極性基をもつ溶媒が必要であることを予備実験で明らかにした。メタノールやエタノールなどのアルコールは、ポリシロキサンより屈折率が低く、光を液滴内に閉じ込めてウィスパリングギャラリーモードを励振することができないため、界面活性剤を溶媒として用いることにした。しかし、ロダミン6Gのメタノール溶液は粘度が高く、インクジェット装置から吐出することができなかった。そこで、この界面活性剤溶液をメタノールで20倍に薄めた溶液を吐出したところ、沸点の低いメタノールが吐出直後に気化してしまうため、ポリシロキサンゴムの表面には界面活性剤の液滴ができることが分かった。この界面活性剤の液滴は、ポリシロキサンゴムの表面上では扁平な楕円体状になっていたので、その上に硬化前のポリシロキサン原液を滴下したところ、表面張力によって自己形成的に球状の液滴へと変化した。原液に予め硬化剤を添加しておくと、そのまま硬化して、ゴム中に直径10~120μmの色素液滴が形成された。
このようにして作製した試料に、波長532nm、パルス幅5nsの緑色レーザ光を照射したところ、560~620nmの波長帯で、ウィスパリングギャラリーモード発振による周期的な発光ピークが観測された。ポリシロキサンゴムを圧縮して変形させると、液滴も圧縮方向に縮み、垂直方向には伸びて楕円体になった。その結果、共振器長が変化して、発光ピークが短波長側あるいは長波長側へと移動するのが観測された。

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2010 2009 その他

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (3件) 備考 (1件)

  • [雑誌論文] Infrared polarization switch consisting of silicon and liquid crystal2010

    • 著者名/発表者名
      M.Saito, T.Yasuda
    • 雑誌名

      Journal of Optics 12

      ページ: 015504/1-6

    • 査読あり
  • [学会発表] Stimulated emission in a deformable fluorescent droplet2009

    • 著者名/発表者名
      M.Saito, H.Shimatani, K.Koyama
    • 学会等名
      Annual Meeting of the IEEE Lasers & Electro-Optics Society
    • 発表場所
      Belek-Antalya(Turkey)
    • 年月日
      2009-10-06
  • [学会発表] インクジェット法で作製した色素液滴のWGモード発振2009

    • 著者名/発表者名
      小山健太郎, 斉藤光徳
    • 学会等名
      第70回応用物理学会学術講演会
    • 発表場所
      富山大学
    • 年月日
      2009-09-11
  • [学会発表] ナノホール中に封入したジアリルエテン溶液のフォトクロミズム2009

    • 著者名/発表者名
      崎山浩平, 斉藤光徳
    • 学会等名
      第56回応用物理学関係連合講演会
    • 発表場所
      筑波大学
    • 年月日
      2009-04-01
  • [備考]

    • URL

      http://www.elec.ryukoku.ac.jp/~msaito/index.html

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公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

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