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2009 年度 実績報告書

ポラリトン伝播分子ファイバーによる極微小光デバイス

研究課題

研究課題/領域番号 21510136
研究機関独立行政法人物質・材料研究機構

研究代表者

高澤 健  独立行政法人物質・材料研究機構, 量子ドットセンター, 主幹研究員 (10354317)

キーワード光物性 / 分子ファイバー / 励起子ポラリトン / マイクロ・ナノデバイス / 超分子化学
研究概要

光回路は電気回路を超える高速・低損失な集積回路の構築が原理的に可能なため、マイクロプロセッサや通信機器への応用が期待されている。光集積回路の実現には、光をnmからμmの領域で伝播・操作する技術の開発が不可欠である。我々は、有機色素分子(チアシアニン)を水溶液中で自己組織化させることで、光励起で生成した励起子ポラリトンを数百μmに渡って室温で伝播させる分子ファイバーの合成に成功した。本研究では、このポラリトン伝播ファイバーを用いて、通常の光導波路では実現困難な極微小光デバイスの製作を行う。
本年度は、ガラス基板上に分散したファイバーをマイクロマニピュレータにより操作して、ポラリトン伝播を利用した微小光デバイスを作成することを試みた。落射型光学顕微鏡に数nmの精度で移動可能な電動ステージを取り付けて試料を設置した。マイクロマニピュレータに取り付けたガラス製チップを上面から試料に近づけ、長作動距離対物レンズを通して観察しながら、ステージとマニピュレータの双方を操作して、ファイバーの移動・折り曲げを行った。初めに、ファイバーの両端を接触させることでリング構造を製作した。分光計測により、ポラリトンがリング内に閉じ込められることが明らかになり、このリングはリングレゾネータとして機能することが明らかになった。半径3μmの微小リングでもポラリトンの閉じ込めが確認された。さらに、リング構造に接してファイバーを配置することで、そのファイバーを介したリングレゾネータへの信号入出力が可能であることを明らかした。

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公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

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