研究概要 |
3年間に渡る本研究の最終年であった平成23年度においては,これまでに得られたサービス指向要素技術を踏まえて,データマイニングに人間系やマネジメント系の経験知を複合的に組み込むことを可能にする,"knowledge-rich"なサービス指向技術体系を総合的に確立した.また,サービス指向データマイニングの実現に必要なシステムへの入出力関係に着目した帰納的モデルの構築と,多様なサービス形態にも柔軟に対応できるよう一般化されたメタモデルの品質保証をするための,新しい「グローバル感度解析」手法の定式化を実施した.研究成果は,研究代表者と研究分担者(鈴木秀男慶応義塾大学教授)により,関連する学術誌に論文掲載されると共に,国内外の学会・研究集会でも発表された. サービスに関する作業仮説としてのメタモデルを含む各種モデルの感度解析はオペレーションズ・リサーチとの関係が深いが,研究代表者のグローバル感度解析についての研究成果を「グローバル感度解析と高次元モデル表現(HDMR)」として,日本オペレーションズ・リサーチ学会機関誌『オペレーションズ・リサーチ』(第56巻第6号)に発表した.また,科学技術を社会的文脈価値の中で捉え直す新しい概念「ポスト・ノーマルサイエンス」との関連論文,「ポスト・ノーマルサイエンスとグローバル感度解析」を『横幹(横幹連合会誌)』(第5巻第1号)に発表した.さらに,医療サービスにおける「データマイニング・アルゴリズムの研究とデータ解析への適用」の論文が印刷中(日本医学出版)である. 研究分担者の研究成果は,国際会議9^<th> ANQ Congressにおける"Prediction of Drugstore Sales and their Action Planning : Study on Product Reduction Using Bayesian Network",他2篇として発表された(2011年9月28日,Ho chi Minh City).また,日本品質管理学会第95回研究発表会では「2値データにおけるPrincipal Pointsに関する研究(その2)-GAを用いたPrincipal Pointsの近似解法-」を発表した.
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