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2009 年度 実績報告書

内陸開発途上国におけるリスクと不確実性を考慮した通過国輸送モデルの開発

研究課題

研究課題/領域番号 21510140
研究機関東京工業大学

研究代表者

花岡 伸也  東京工業大学, 大学院・理工学研究科, 准教授 (90467027)

キーワードインターモーダル / ロジスティクス / 内陸開発途上国 / リスク分析
研究概要

内陸開発途上国(LLDCs)と港湾を結ぶ陸上貨物輸送の安定供給を妨げるリスク要因を中央アジアでのインタビュー調査,現地視察,文献などで特定した.インタビュー及び現地調査はウズベキスタンとカザフスタンの二ヶ国で実施した.なお,リスク要因の特定は次年度の定量リスク分析の信頼性に大きく影響するため,プロンプトリストを援用することで正確を期した.
調査,分析の結果,LLDCs~港湾間の陸上貨物輸送は数多くのリスクに曝されていることが分かった.特に国境がリスクの発生源となっており,遅延,貨物の盗難,さらには国境警備隊らによるドライバーに対する賄賂の請求などのリスクが顕在化している.これらを含むリスクの存在はUNESCAPをはじめとする国際機関で指摘されていたものの,実態調査を経て指摘された研究は非常に少なく,その意義は大きいと考えられる.当初リスク要因として想定していた道路整備の不備による貨物損傷,鉄道施設の老朽化による遅延など,インフラの状態に起因するリスク要因は存在しているものの,比較的重大な問題ではないことも明らかになった.また,調査より上記のリスクは確率的に発生する問題であることが分かった.したがって,不確実性を考慮したリスク分析モデルを構築する必要があるという示唆を得た.
リスクのインパクト推定のために必要な貨物の時間価値をケーススタディの対象候補ルートである中国天津港~ウランバートル間で推定した.これにより,国境での遅延は1日1TEUあたり約7万5千ドルの損失を発生させることが分かった.

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2009

すべて 雑誌論文 (2件) 学会発表 (2件)

  • [雑誌論文] 内陸開発途上国の港湾アクセスにおけるリスク要因の抽出2009

    • 著者名/発表者名
      川崎智也, 花岡伸也
    • 雑誌名

      土木計画学研究・講演集 39(CD-ROM)

  • [雑誌論文] Developing Prompt List for Landlocked Developing Countries'Access to Seaport in Transit Countries2009

    • 著者名/発表者名
      Kawasaki, T., Hanaoka, H.
    • 雑誌名

      Proceedings of the Eastern Asia Society for Transportation Studies 7

      ページ: 27-37

  • [学会発表] Developing Prompt List for Landlocked Developing Countries' Access to Seaport in Transit Countries2009

    • 著者名/発表者名
      Kawasaki, T., Hanaoka, H.
    • 学会等名
      Eastern Asia Society for Transportation Studies
    • 発表場所
      インドネシア・スラバセ
    • 年月日
      2009-10-16
  • [学会発表] 内陸開発途上国の港湾アクセスにおけるリスク要因の抽出2009

    • 著者名/発表者名
      川崎智也, 花岡伸也
    • 学会等名
      土木学会土木計画学会研究表会
    • 発表場所
      徳島大学
    • 年月日
      2009-06-14

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公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

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