研究概要 |
本研究では,製造業における中高年齢者の活用技術を支援するための支援装置を開発することを目的としている.この目的に従い,平成23年度は以下のことを実施した. (1)平成21年度に作業設計支援装置を開発している.平成22年度には当該装置の効果を検証することを目的として運用試験を行った.荷役詐欺業を対象として作業者の作業負担を当該装置により測定した.さらに,作業負担を軽減できる作業方法を当該装置を用いて再設計し,実作業を行うことにより改善効果を実証した.平成23年度は上記結果を論文にまとめ,日本経営工学会誌に投稿をした. (2)平成21年度に開発した作業設計支援装置の改良を行った.改良前の当該装置では,作業分析者がデジタルヒューマンモデルの作業姿勢を作業者のビデオ映像を見ながら目測により作成する方法であった.一動作ずつデジタルヒューマンモデルの全ての関節の曲げ角度を手入力により作成していたために,作業姿勢作成時間が長くなる問題点があった.そこで,作業姿勢作成時間を短縮するために画像処理技術を応用して半自動的に作業姿勢の作成が行える技術を開発し当該装置への組込を行った.そして,改良後の効果を荷役作業における作業分析と作業動作の再設計を行うことにより確認した.以上の研究成果を経営工学国際会議2012において発表するために投稿をした. (3)中高齢年齢者活用の実験場所として二つの物流加工作業場を平成21年度に設定した.22年度には,その内一つの作業場に於いて中高年齢者の作業負担の軽減と生産性向上を目的としてRFIDを用いて検品作業の自動化を行った.この研究成果を平成23年度に日本経営工学会論文誌に投稿をした.また,二番目の作業場において,広い物流倉庫内でピッキング作業を行う中高年齢者の作業分析をRFIDを応用して行う方法を平成22年度に開発した.当該作業分析装置の有効性を実作業に於いて検証し,研究成果を経営工学国際会議2012において発表するために投稿をした.
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