研究課題/領域番号 |
21510154
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研究機関 | 東北芸術工科大学 |
研究代表者 |
古藤 浩 東北芸術工科大学, 教養教育センター, 准教授 (60244985)
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研究分担者 |
三浦 英俊 南山大学, 情報理工学部, 教授 (30306253)
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研究期間 (年度) |
2009-04-01 – 2013-03-31
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キーワード | メッシュデータ / 1/2メッシュ / 過疎地域 / コーホート変化率 / 高齢化率 / 食料品店の分布 / 最近隣距離 / 人口推計 |
研究概要 |
研究計画で提示した研究に従って説明する。 「I.メッシュデータ単位での店舗分布・人口分布の予測手法の研究」について 周辺人口密度と10年後の店舗分布(店舗存在率)との関係に注目して研究した。周辺人口密度に2種類の概念を提唱したこと、店舗存在率を考えるに当たって大きく2種類にメッシュ種別を分けて考えたことが研究成果である。前者は、(a)周辺人口密度、(b)店舗存在率を分析する目的メッシュの店舗が最寄りとなる人口(最近隣距離人口と名付けた)の2種類で分析すると、本研究で提示した(b)最近隣距離人口の重要性が提示できた。また、後者では、(c)元々店舗が一つしか無いメッシュの店舗は維持率が比較的高く、(d)複数店舗が存在メッシュと傾向が異なることが解明された。 「II.メッシュデータでの人口推計手法とその誤差の研究」について 1/2メッシュデータを活用した、人口推計方法および、その精度についての査読付き論文を地理情報システム学会に上梓した。この論文では三つの成果を得ている。それは(1)メッシュデータの集計年による集計誤差を小さくし、かつ有効に分析するための最適メッシュサイズの同定、(2)様々な人口規模のデータを統合的に活用した推計誤算の見積もり方法の提案と分析事例の提示、(3)性年齢別人口データによる推計誤差を最小にするためにメッシュを適切に統合して予測方法、である。 「III.メッシュデータを中心とした買い物等交通行動と居住環境の研究」について 人口重みつき平均距離の応用によって人口分布から地域のコンパクト性を計測する手法を提案し、その経年変化から地域別のコンパクト化あるいはスプロール化傾向について議論する汎用方法を開発し、事例分析を行った。ここでは小地域の人口変動が住民間平均距離に与える効果の大きさを偏微分係数で計算するとともに、その符号によってコンパクト化寄与地域と呼ぶ中心地域を定めることができるという成果を得た。
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