研究概要 |
(1)切除平面法を用いた容量制約をもつネットワーク設計問題に対する新解法の開発 容量スケーリング法,局所分枝法および切除平面法を組合せた新解法を開発した.従来の列生成法と行生成法を用いた解法の場合,容量スケーリングにおいて最適なパスフロー変数が生成されているとは限らないため,最適解と離れた収束解を生成する場合がある,しかし,強制制約式などの強い制約式は数が多いため,直接解くと膨大な計算量が必要となる,そこで,アークフロー変数を用い,強い制約式については逐次生成する切除平面法を開発した.この解法により,列生成法と行生成法に比べて解法の計算時間は必要とするものの,新たな最適解を算出することが可能となった.容量制約をもつネットワーク設計問題のためのベンチマーク問題に対して新解法を適用し,2007~2011年に報告された最新の研究と比較して,C問題では1問題以外で最良値を算出することができ,R問題でもすべての問題で最良値を算出することができた. (2)サプライチェーン設計問題に対する新解法の開発 非線形費用と区分的線形費用をもつグローバルサプライチェーン設計問題,および統合的なグローバルサプライチェーン設計問題に対する新しいモデルを提案し,これらに対する近似解法の開発した,近似解法は,非線形費用をもつ問題では逐次近似と容量スケーリングを組み合せた解法,区分的線形費用をもつ問題では多重容量化と容量スケーリングを組み合せた解法,統合的では2段階モデルと分解法を用いた解法である.さらに,数値実験により,開発した解法の有効性を検討した,
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