研究概要 |
平成22年度は,超一様分布列およびマルコフ連鎖モンテカルロ法のランダムテストへの適用可能性の検証と,テスト環境要因(テストケースに関するメトリクスなど)からソフトウェア信頼性を評価するモデルを利用して,テストと信頼性を結びつける要員の解析を行った. 超一様分布列およびマルコフ連鎖モンテカルロ法のランダムテストへの適用可能性の検証:既存のSobol', Halton, Faure,一般化Niderreiterなどの超一様分布列を用いたテストケース作成と,マルコフ連鎖モンテカルロ法を用いたテストケース作成手法の構築・検証を行い,離散化したテストケース領域では超一様分布列が,テストケース間の距離概念を用いたテストケース領域では,マルコフ連鎖モンテカルロ法が有意となることを確認した.また,回帰テストにおける優先順位付けに提案手法を適用し,その有効性について検証した. テスト環境要因(テストケースに関するメトリクスなど)を考慮したソフトウェア信頼性モデルの利用:テストにおけるテストケースが持つ固有メトリクスを有効に利用できる評価体系の構築を検討した.次年度開発したメトリクスを取り扱うソフトウェア信頼性モデルを用いて,フォールト検出に与える影響要因の解析を行った.また,信頼度推定精度の向上と視点では,テストケース投入順が信頼度推定に与える悪影響を分析し,その問題を解決するためのリサンプリング手法(ブートストラッピング)の検討を行った.
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