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2010 年度 実績報告書

バキュロウイルス時間差多重感染による糖鎖修飾ライブラリー構築システムの開発

研究課題

研究課題/領域番号 21510220
研究機関秋田大学

研究代表者

後藤 猛  秋田大学, 大学院・工学資源学研究科, 教授 (10215494)

キーワード糖鎖化学 / バイオテクノロジー / 昆虫細胞 / バキュロウイルス / 糖転移酵素
研究概要

動物タンパク質に結合している糖鎖の多くは生理活性発現に重要な働きをしていることから,糖鎖構造と活性発現の相関を明らかにすることが重要であり,それには糖鎖ライブラリーの活用が有効である。本研究では,種々の糖転移酵素遺伝子を導入した複数のバキュロウイルスを時間差で多重感染させる培養戦略によって,糖転移酵素の種類と濃度を時系列的に変化させる糖鎖修飾システムを昆虫細胞培養系内に形成させ,様々に糖鎖修飾したタンパク質の生産を可能にする組換えタンパク質糖鎖修飾ライブラリー構築システムを開発することを目的とする。
昨年の糖転移酵素β-1,4-Galactosyltransferase発現バキュロウイルス(AcGal-T)に加え,N-Acetylglucosaminyl transferase II発現バキュロウイルス(AcGlcNac-T)を新たに作成した。一方,糖鎖修飾するモデルタンパク質として0型糖鎖を有するHuman interleukine-2(hIL-2)のcDNAをGP64プロモーター(P_<gp64>)下流に導入した組換えバキュロウイルス(AchIL-2)を構築し,Sf9昆虫細胞のAchIL-2単独感染によるhIL-2の生成挙動をウェスタンブロッティングにより分析した。その結果,生成したhIL-2は感染中期に急激に加水分解された。そこで,この加水分解の抑制方法を検討したところ,培地への10%ペプトンまたはプロテアーゼ阻害剤カクテルの添加の有効性が示された。また,プロテアーゼ阻害剤の組み合わせ効果から,hIL-2分解はシステインプロテアーゼに起因することが示唆された。さらに,hIL-2の一次構造に対するプロテアーゼ切断部位のスクリーニングから,質量分析のための糖鎖の切り出しにはプロティナーゼK処理が有効であることが示された。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2011 2010

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] Active human renin production using a baculovirus expression vector system : An effective method for preventing excessive proteolytic degradation of recombinant proteins2010

    • 著者名/発表者名
      Takeshi Gotoh, 他2名
    • 雑誌名

      J.Chem.Eng.Jpn

      巻: 43 ページ: 603-607

    • 査読あり
  • [学会発表] バキュロウイルス感染Sf9昆虫細胞によるヒトインターロイキン-2生産と糖鎖構造解析2011

    • 著者名/発表者名
      進藤祐宜, 後藤猛, 菊地賢一
    • 学会等名
      化学工学会第76年会
    • 発表場所
      東京農工大学(震災によりWeb開催)
    • 年月日
      20110322-20110324

URL: 

公開日: 2013-06-26  

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