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2010 年度 実績報告書

棘皮動物胚の発生及び孵化を阻害する新規天然物質

研究課題

研究課題/領域番号 21510235
研究機関長浜バイオ大学

研究代表者

太田 伸二  長浜バイオ大学, バイオサイエンス学部, 教授 (60185270)

キーワード海綿 / ヒトデ / 発生阻害 / 孵化阻害 / ポリアセチレン
研究概要

ヒトデおよびウニの受精および胚発生に対する選択的阻害を指標として、植物および海綿動物由来の生理活性物質の探索を行なった。アシタバ種子の酢酸エチル可溶性成分は、16ppm以上の濃度でイトマキヒトデの胞胚形成を阻害することがわかった。阻害活性を指標にしてシリカゲルカラムクロマトで分画することにより、活性成分として1種のポリアセチレン化合物および2種のクマリン化合物を単離した。これら活性物質は、NMRおよびMSスペクトルデータ等に基づき、Falcarindiol、AmmidinおよびJsolemanidinと同定した。また、鹿児島県種子島近海で採取された海綿Theonella swinhoeiのメタノール抽出物にイトマキヒトデの胚発生を阻害する活性が見出された。このメタノール抽出物を酢酸エチル-水で分配した後、酢酸エチル可溶性画分をシリカゲルカラムクロマトで分画することにより、既知ステロイドであるTheonellasterolとともに新規ポリアセチレン化合物を活性物質として単離した。新規ポリアセチレンは、ESIMSでm/z 335および337[M-H]^-に擬分子イオンピークを示したことから、1個の臭素原子を含む分子量336の化合物とわかった。さらに、(-)HRESI-TOFMSの結果から、分子式をC_<17>H_<21>BrO_2と決定した。さらに、IR、UV、1次元および2次元NMRスペクトルデータに基づいて、その構造を決定した。この新規ポリアセチレンは、100ppm以上の濃度でイトマキヒトデの卵成熟を阻害するとともに、ヒトデ胚の胞胚形成を阻害することが明らかとなった。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2010

すべて 学会発表 (2件)

  • [学会発表] アシタバ種子由来の新規セスキテルペノイド類の構造と抗酸化作用2010

    • 著者名/発表者名
      青木信和・太田伸二
    • 学会等名
      第54回香料・テルペンおよび精油化学に関する討論会
    • 発表場所
      山梨大学(山梨県)
    • 年月日
      2010-10-23
  • [学会発表] サイカチ(Gleditsia japonica)種子由来のアセチルコリンエステラーゼ活性化物質2010

    • 著者名/発表者名
      梶本将史・青木信和・太田恵美・河合靖・太田伸二
    • 学会等名
      第52回天然有機化合物討論会
    • 発表場所
      静岡市・グランシップ(静岡県)
    • 年月日
      2010-09-30

URL: 

公開日: 2012-07-19  

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