研究概要 |
平成23年度末までに225科5,935種33,579点の種子が収集でき、その内の212科4,293種18,211点の種子は-30℃で冷凍保存しているため,大部分が生存していると考えられる。この数値は日本における最大の野生植物種子のシードバンクである。証拠標本にあたるさく葉標本は263科6,702種69,232点保存できた。これらは外部からは閲覧できないデータベースである。 種子画像や植物体の画像は全体で1,427種完成し、1,167種の種子画像と1,159種の植物体画像をホームページhttp://www.rib.okayama-u.ac.jp/wild/index.sjis.htmlに公開した。昨年までは日本の雑草と帰化植物を別々のファイルに収めていたが、今回はこれを統合し、ホームページの操作によって帰化植物が抽出できるようになった。帰化植物は種子の形態から種名を検索できるようになり、和名や学名の入力によっても、種子画像や植物体画像が見られるようになった。科の和名を指定して絞り込む機能は科の学名ででも行え、英文のホームページから同様なことが行えるようになった。さらに、特定外来植物や要注意外来植物だけを絞り込む機能も付加した。 日本の農林種子学を開拓した近藤萬太郎先生収集の種子も当研究所に保存しており、それらを整理して,ホームページに公開することも年度内に行えた。広田伸七氏や浅野貞夫氏から多量の種子の寄贈を受けたため、日本の雑草のほぼ全種と帰化植物の大部分を含むデータベースが完成した。
|