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2009 年度 実績報告書

現代日本の都市表現文化におけるディアスポラと社会的排除の研究

研究課題

研究課題/領域番号 21510272
研究機関早稲田大学

研究代表者

浜 邦彦  早稲田大学, 教育・総合科学学術院, 講師 (60388634)

キーワードディアスポラ / 多文化主義 / 社会的排除 / 公共性
研究概要

本研究は,日本の都市の路上(ストリート)をフィールドに,グローバルなディアスポラのモチーフが,ストリートの表現文化にどのように受容され,その表現文化をどのように変容させているかを探ると同時に,それらのディアスポラ的・周縁的なモチーフがつねにさらされている社会的排除の圧力や緊張が,この表現文化にどのような性格を与えているかを,主にフィールドワークとインタビューによって,具体的かつ実践的に調査し考察するものである.
2009年度は,東京都渋谷区宮下公園の「ナイキパーク」化計画の問題を中心に,日本の都市空間における「公共性」をめぐる対立に焦点を絞って,宮下公園で活動するアーチストや表現者へのインタビューやフィールドワークを行った.「大学」と「路上」を結ぶ知の協働を生みだすべく,研究者,アーチスト,活動家らの連携からなる領域横断的な研究会「ストリート研究会」を組織し,研究体制の構築をはかるとともに,早稲田大学メディアシティズンシップ研究所,246表現者会議,みんなの宮下公園をナイキ公園化計画から守る会との協力関係のもと,早稲田大学と宮下公園(雨天により会場変更)の双方で,公開シンポジウムを開催した.
こうした活動を通じて,社会的排除の緊張のもとに生成する表現文化の「現場」と,大学やメディアにおける知の生産の間の乖離を問題化する,批評的かつ実践的な視座を構築するとともに,さまざまな出自や文化的背景をもった人々の,横断的で異種混交的な出会いの場としての「公園」(=公共空間)の新しい意味づけと,「公共」(=行政とグローバル資本の提携)の名のもとに行われる社会的排除に抵抗する,新たな「公共性」の創出の論理が明らかになりつつある.

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2009

すべて 雑誌論文 (1件) 学会発表 (3件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] 「公共空間」の政治2009

    • 著者名/発表者名
      五野井郁夫
    • 雑誌名

      現代用語の基礎知識2010 62

      ページ: 42-43

  • [学会発表] ラディカル・デモクラシーと政治空間の創出2009

    • 著者名/発表者名
      五野井郁夫
    • 学会等名
      日本政治学会
    • 発表場所
      日本大学
    • 年月日
      2009-10-12
  • [学会発表] グローバリゼーションの時代のDiY的政治=文化運動2009

    • 著者名/発表者名
      毛利嘉孝
    • 学会等名
      日本平和学会
    • 発表場所
      恵泉女学園大学
    • 年月日
      2009-06-13
  • [学会発表] New Art and Culture in the age of Freeter in Japan : on young part time workers and the ideology of creativity2009

    • 著者名/発表者名
      毛利嘉孝
    • 学会等名
      Visualizing Asian Modernity : Contemporary Art and Social Change
    • 発表場所
      rhus University, Arhus Dermark
    • 年月日
      2009-05-16
  • [図書] ストリートの思想―転換期としての1990年代2009

    • 著者名/発表者名
      毛利嘉孝
    • 総ページ数
      270
    • 出版者
      NHK出版

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公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

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