西アジアの伝統的な住居において、古代・中世から近代を通じて培ってきた環境共生機能の継承や変容について、現地調査や考古学的な史料を用いて研究を行った。現地調査では、ダマスクス(シリア)、サフランボル(トルコ)、エルサレムなどの伝統的な住居で、温湿度測定器などを用いた測量で数値データを収集し、また住民からの聞き取りも行った。伝統的な住居のあり方や住まい方として、これまで説明されてきた見解とは異なる数値データも収集でき、新たな見識も見出すことができた。本研究を通し、現地協力者とより強い連携ができるようになり、今後西アジアの伝統的な住居について、研究を発展させる基盤づくりともなった。
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