研究課題
基盤研究(C)
本研究は、労働組合が均等処遇の要求や雇用形態間の処遇格差是正に対し、どのような取組をとり、実現するのかを考察するものである。労働組合には、男性稼ぎ主型の政策はもちろん、男性化した組織構造や企業内組織という閉鎖性がみられることから、女性と労働組合の状況は「貧困なる関係」としてとらえられる。この関係は、雇用におけるジェンダー平等と均等処遇を阻害している。労働運動は、同一価値労働同一賃金の試みや、女性や非正規労働者の組織化をさらに進める必要がある。雇用における均等待遇の実現のためには、企業の外で運動する労働者や活動グループとの接点を結ぶことが重要である。そのつながりを通じて、労働組合はジェンダーや雇用形態という労働者たちを隔ててきた壁を崩すことができると考える。
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