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2011 年度 実績報告書

中国の計画生育政策とリプロダクティブ・ヘルス/ライツの研究

研究課題

研究課題/領域番号 21510292
研究機関日本大学

研究代表者

小浜 正子  日本大学, 文理学部, 教授 (10304560)

キーワードリプロダクティブ・ヘルス/ライツ / 出産 / 医療・衛生 / 中国農村 / 「一人っ子政策」 / 家族計画・避妊 / 国際研究者交流 / 中国
研究概要

この研究は中国の計画生育政策(いわゆる「一人っ子政策」)が、生育の主体である女性たちにとってどのような意味を持ったかを、彼女たちのリプロダクティプ・ヘルス/ライツの実現という視点から、文献調査とフィールド調査によって明らかにしようとするものである。とくに本研究では、中国湖南省B村でフィールド調査を行うとともに、関連する文献を収集して、中国農村でどのように出産の近代化・医療かが進展したか、また計画生育が如何にして普及し、女性たちはそれにどのように対応したかについて分析、研究を進め、先に研究した上海都市部や遼寧省都市近郊のQ村との比較の下に分析しようとするものである。
平成23年度は、これまでに行ったB村でのフィールド調査によって得られたデータを分析し、また関連文献資料をさらに収集して、他地域との比較の上でB村の計画生育の展開と女性たちのリプロダクティブ・ヘルス/ライツについて考察した。
その結果、この村では、第一に計画生育の推進に熱心な村幹部がおらず、第二にプライマリ・ヘルスケアの浸透が遅れていたという条件の下で、1970年代には計画生育が普及しだしたが遼寧省Q村の場合ほどには浸透しなかった情況が明らかになった。1980年代には、計画生育はより協力に推進されるようになったが、この村では男児二人の出産はまだ多く見られ、男児がいない場合には多胎出産も見られた。このような情況は村の中では黙認されており、中央の政策通りの「第一子が男児なら子供一人、女児なら二人」が浸透するのは1990年代以降であった。このような情況をもたらした村の権力関係について、更に考察を進めている。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2012 2011

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (2件)

  • [雑誌論文] アメリカの歴史教育-中国女性史・ジェンダー史をめぐって2012

    • 著者名/発表者名
      小浜正子
    • 雑誌名

      中国女性史研究

      巻: 第21号 ページ: 37-46

  • [雑誌論文] 中国農村計画生育的普及-以1960-1970年代Q村為例2011

    • 著者名/発表者名
      小濱正子
    • 雑誌名

      近代中国婦女史研究

      巻: 第19期 ページ: 173-214

    • 査読あり
  • [学会発表] Comparative Studies on Family Planning in Late 20th Century Asia : Politics of Reproductive Health and Rights2012

    • 著者名/発表者名
      Masako KOHAMA
    • 学会等名
      AAS 2012 Conference
    • 発表場所
      Sheraton Center, Toronto ; Canada
    • 年月日
      2012-03-18
  • [学会発表] 歴史認識とジェンダー-中国史を学ぶ/教える2011

    • 著者名/発表者名
      小浜正子
    • 学会等名
      日本学術会議主催学術フォーラム「歴史認識を変える-歴史教育改革とジェンダー」
    • 発表場所
      東京・日本学術会議
    • 年月日
      2011-07-02

URL: 

公開日: 2013-06-26  

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