研究課題
基盤研究(C)
本研究は次のことを明らかにした:生命倫理において重要な役割を果たしてきた普遍主義の倫理は、「同種の事例」と「種類の異なる事例」との区別を必要とするが、そのような区別は広く共有された世間知、人間知の蓄積に依拠している。そのような蓄積は、ある種の快の感情に導かれ、いくつかの偶然的なものを包摂する新たな秩序を生みだす物語や判断力の機能なしには生じない。普遍主義の倫理とこのような営みとは一見異質に思われるが、実際には前者は後者によって支えられている。
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熊本大学教育学部紀要
巻: 60号 ページ: 17-26
巻: 59号 ページ: 141-149