「自然の現象学」は、「自ずから然り」という意味での「自然」を主題化する一連の現象学的諸研究で、全体は六部――第一部「感性論」(空間および時間)、第二部「論理」(「多なき一」もしくは「一における一」)、第三部「実在と表象」(自然と文化)、第四部「自由と非自由」(行為と無為)、第五部「身体論」(身体の発生論的構成)、第六部「他者論」(自然における他者と文化的他者)――から成る。 2009年度から2013年度にかけてわれわれが行なったのは、そのうちの第四部の後半と、第五部の前半とであり、成果は一冊の著書と10本の論文によって公開された。
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