研究課題/領域番号 |
21520051
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研究機関 | 東洋大学 |
研究代表者 |
小路口 聡 東洋大学, 文学部, 教授 (30216163)
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研究分担者 |
吉田 公平 東洋大学, 文学部, 教授 (70036979)
内田 健太 岐阜聖徳学園大学, 教育学部, 講師 (50534666)
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キーワード | 中国哲学 / 王畿 / 良知心学 / 講学 / 陽明学 |
研究概要 |
王畿『龍渓會語』の全訳を目指して起ち上げた研究であるが、H23年度は、研究会(読書会)を、2O11年6月26日、9月10日、12月18日、2012年3月8日の4回、開催した。そのうちの2回目の研究会は、現地調査と交流を兼ねて、9月8日~14日に日程で、中国に渡った際、浙江省社会科学院で、同研究員で、国際陽明学研究中心主任の銭明教授、及び、在外研究中の連携研究者の早坂俊廣、鶴成久章らと共に行った。研究会の後、銭明先生に案内されて、杭州・紹興・余姚・慈城・寧波の王陽明・陽明後学の講学の地を訪ねて回った。その成果を、同行した伊香賀隆・播本崇史(東洋大学大学院生)が「陽明心学講学活動実地調査」(『白山中国学』通巻第18号所収)にまとめた。また、それに先だって、9月9日、研究分担者の吉田公平が、復旦大学で、同哲学学院の院生約百名を前に、「日本における心学の特色」と題した講演を行った(講演の記録は、後日、「日本的心学特色」と題して、『儒学天地』浙江省儒学学会2011年第4期に掲載)。復旦大学では、呉震教授とも、交流することができた。今年度は、『龍渓会語』第四巻を読み終え、その成果は、学術雑誌『東洋古典學研究』『白山中国学』に4回に分けて掲載した。また、昨年度、雑誌掲載した『龍渓会語』第三巻の訳注に、修正を加えたものを、合巻製本して、国内外の研究者に配布した。更に、代表者の小路口聡が、「王畿晩年の自訟をめぐる考察」と題して、『龍渓会語』巻四巻収録の「自訟長語」「自訟問答」を中心に、晩年の講学活動における王畿の葛藤について論じた(『東洋学研究』第49号所収)。また、分担者の吉田公平が、「川田雄琴の『大洲好人録』について」と題する論文を発表した(『東洋大学中国哲学文学科紀要』第20号所収)。(*なお、上記の個人名・団体名について、既に先方には記載の許可を得ている。)
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