研究課題
1.昨年度入力を終えた『大乗荘厳経論』第3章種姓品、第6章真実品と第19章功徳品の偈文と世、親釈のサンスクリット原典、チベット語訳、漢訳、無性釈(チベット語訳のみ)、安慧釈(チベット語訳のみ)のうち第3章、第6章の校閲をデータ入力者筑波大学大学院修了者岡田憲尚氏が終えた。来年度は第19章の確認作業を夏前までに行うことで見通しを建てている。2.過去に入力済みのテキストの内容の検討を順次進める過程で、研究分担者で中観思想(清弁、月称等)を専門とする筑波大学准教授吉水千鶴子氏の協力を受けながら、内容の分析作業を逐次行っている。第18章は筑波大学大学院生岸清香がハンブルク大学Zimmermann教授およびDelhey講師とともに写本研究材料として研究を進めており、内容分析を進める下準備をしている。3.連携研究者として東京大学教授チャールズ・ミュラー氏(韓国仏教、元暁の思想専門)および東アジア仏教の専門家である駒沢大学准教授吉村誠氏(中国法相教学専門)、研究協力者として参加して頂いている東洋大学非常勤講師橘川智紹氏(韓国仏教、唯識思想専門)とともに研究会を開き、典籍『仏地経論』の漢訳書き下しの精査を引き続き行った。これにより第3巻から第7巻を終え、現在第1巻の作業中である。第2巻を早期に完成させる予定である。4.情報の開示を意図して五姓各別の論文執筆の計画とともに、『仏地経論』漢訳書き下しテキストの作業と『大乗荘厳経論』データの開示を考えている。これは最終年度の報告書作成に先立って、一部をPDFとして関係者に配布し、広く活用してもらうことも考えている。
すべて 2010
すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (6件)
印度学仏教学研究
巻: 59-1 ページ: 122-127
The Journal of INternationl Association of of Buddhist Studies
巻: vol.32, Number 1-2 ページ: 443-467