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2009 年度 実績報告書

チベット仏教における論理学の研究

研究課題

研究課題/領域番号 21520057
研究機関大谷大学

研究代表者

白館 戒雲  大谷大学, 文学部, 名誉教授 (10179062)

キーワード論理学 / 認識論 / ダルマキールティ / タルマリンチェン / 『量評釈』 / 『金剛般若経』 / チョネ・タクパシェードゥプ / 因明学
研究概要

主要な研究対象であるダルマキールティ著『量評釈』とタルマリンチェン著『同論の釈論-解脱道作明』のうち、第2章「量の成立」の、第190偈までとそれに対する註釈(ラサ版238b-254b)はすでに翻訳研究していたが、本年度はその部分を再度研究するとともに、最後の第285偈までの残りの部分(ラサ版254b-306a)を翻訳研究した。また、インドとチベットでの仏教論理学・認識論の歴史を研究し、論文にまとめた。それら両者の成果をまとめて、『チベット仏教 論理学・認識論の研究I』として公表した。
『量評釈』第1章「自己のための比量(推理)」については、冒頭から第15偈までの部分のタルマリンチェン著『同釈論・解脱道作明』を翻訳し、関係するインド、チベットの註釈文献により訳註を付けた。これは、「タルマリンチェン著『量評釈の釈論・解脱道作明Thar lam gsal byed』第1章「自己のための比量」の和訳研究(1)」として、発表した。
補助研究として、大乗仏教圏全体で重要視され、多くの注釈書が著され、チベットでの僧俗を問わず広く読まれている『金剛般若経』について、17-18世紀のゲルク派の高名な学僧チョネ・タクパシェードゥプ著の『註釈』全体を翻訳研究した。従来、『金剛般若経』にはチベット撰述の注釈書は存在自体が報告されていなかったが、本著は中観帰謬論証派の立場から注釈し、ゲルク派の学問的特徴をも示しているという点で他に類例の無い典籍である。この5月に公刊される予定である。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2010

すべて 雑誌論文 (1件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] タルマリンチェン著『量評釈の釈論・解脱道作明Thar lam gsal byed』第1章「自己のための比量」の和訳研究(1)2010

    • 著者名/発表者名
      ツルティム・ケサン(白館戒雲), 他
    • 雑誌名

      成田山仏教研究所紀要 33

      ページ: 155-278

  • [図書] チベット仏教 論理学・認識論の研究I-ダルマキールティ著『量評釈』第2章「量の成立」とタルマリンチェン著『同釈論・解脱道作明』第2章の和訳研究2010

    • 著者名/発表者名
      ツルティム・ケサン(白館戒雲), 他
    • 総ページ数
      405
    • 出版者
      人間文化研究機構・松合地球環境学研究所

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公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

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