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2010 年度 実績報告書

近世の寺社と御師的宗教者による廻檀・配札活動についての研究

研究課題

研究課題/領域番号 21520072
研究機関愛知学院大学

研究代表者

林 淳  愛知学院大学, 文学部, 教授 (90156456)

キーワード宗教学 / 民俗学 / 近世史
研究概要

(1) 原田家所蔵の御札コレクションの整理を行った。約4000点あるコレクションの3000点ほどのカード取りを終えることができた。カードを取った分の一部は、エクセルによってデータ入力を行った。今回のカード取りによって、予想以上に遠隔地の寺社を含む多様な御札があることがわかった。近世には多くの御師的な宗教者が東三河地域を廻っていたこと、寺社参詣が頻繁に行われていたことを確認できた。
(2) 大学院生とともに京都大学法学部所蔵『尾張寺社方覚書』を解読し、読み下し文を作成した。この史料は尾張藩寺社奉行が持っていた寺社行政に関するマニュアルで、貴重なものである。これを検討することによって尾張藩が藩内に各宗派の触頭を設けて寺社行政を進めており、近世後期には他国からの宗教者の侵入を警戒したことがわかった。
(3) 近世宗教史を専門とする研究者の会合を実施することができた。如来教教祖の研究と、御嶽講における行者の役割についての発表があった。近世の勧進概念をめぐって討論を行った。「民間宗教者」「芸能的宗教者」よりも「勧進の宗教者」がより適切な用語であるころが確認できた。
(4) 英彦山関係の史料を収集する機会があった。また恐山の霊場を実地調査して、聞き取り調査を行った。地元の研究者と交流し情報交換することもできた。後者において曹洞宗寺院とのかかわりを知ることができた。
(5) 2010年国際宗教史会議で「日本の宗教学」「マックス・ミュラーの影」の発表を行い、本研究の成果の一部を公表した。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2010

すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 3件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] 宮田登と民俗学の変貌2010

    • 著者名/発表者名
      林淳
    • 雑誌名

      戦後知の可能性

      ページ: 323-355

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 幕府寺社奉行と勧進の宗教者2010

    • 著者名/発表者名
      林淳
    • 雑誌名

      新アジア仏教史

      巻: 13 ページ: 236-268

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 学問史から見た仏教史学会2010

    • 著者名/発表者名
      林淳
    • 雑誌名

      佛教史学研究

      巻: 53巻1号 ページ: 103-114

    • 査読あり
  • [学会発表] 宗教的学知の成立2010

    • 著者名/発表者名
      林淳
    • 学会等名
      日本思想史学会大会
    • 年月日
      2010-10-16

URL: 

公開日: 2012-07-19  

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