研究課題/領域番号 |
21520112
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研究機関 | 東京工芸大学 |
研究代表者 |
平山 敬二 東京工芸大学, 芸術学部, 教授 (50189867)
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研究分担者 |
小川 真人 東京工芸大学, 芸術学部, 准教授 (30339808)
加藤 泰史 南山大学, 外国部学部, 教授 (90183780)
宮島 光志 福井大学, 医学部, 准教授 (90229857)
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キーワード | 自然美学 / 自然美論 / マルティン・ゼール / ゲルノート・ベーメ / 美学 / 芸術学 / 自然美 / 環境美学 |
研究概要 |
本年度は計3年度に亘る当研究計画の第1年度目の研究年であったが、当初の研究計画どおり、伝統的及び現代的な哲学的自然美論研究に関する哲学的倫理学的側面と美学的芸術学的側面との両面からの基礎研究を各研究分担者の個別研究と並行して、定期的な合同研究会を開催することによって実施した。専門研究上の必要から連携研究者阿部美由起(ベーメ自然美論研究)及び研究協力者高畑祐人(ゼール自然美論研究)の他に、新たに田中綾乃(哲学的倫理学的研究)及び長澤麻子(ベンヤミン研究)を研究協力者として迎え入れた。本年度実施した計2回合計4日間に亘る合同研究会(第1回環境美学研究会2009年8月9日~10日於東京工芸大学、第2回環境美学研究会2010年2月27日~28日於東京工芸大学)における具体的研究発表内容(5件)は以下のようなものであった。研究発表1「自然に対する情感的関わりの倫理学的含意-マルチン・ゼールの自然美学:概説と評価」(発表者:高畑祐人)、研究発表2「美的なものと倫理的なものの葛藤-ベンヤミンの『暴力批判論』を手がかりに」(発表者:長澤麻子)、研究発表3「「雰囲気」における「自然」-ゲルノート・ベーメによる拡張された自然概念について」(発表者:阿部美由起)、研究発表4「マルチン・ゼールの『自然美学』における"asthetisch"の概念」(発表者:小川真人)、研究発表5「M.ゼールの"Kontemplation"概念-自然美論を中心として」(発表者:宮島光志)、以上である。従来の伝統的な哲学的自然美論に加え、環境思想と結びついた現代ドイツにおける新たな哲学的自然美論についての本格的な研究とそれらを廻る活発な議論により、次年度以降の本研究展開のための重要な基礎が形成された。
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