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2010 年度 実績報告書

ハーネスとパラドクス性ー科学と芸術をむすぶ自然観の研究

研究課題

研究課題/領域番号 21520133
研究機関名古屋大学

研究代表者

秋庭 史典  名古屋大学, 大学院・情報科学研究科, 准教授 (80252401)

キーワード科学 / 芸術 / ハーネス / ハプティカ / アルゴリズム / 自然計算 / 美学 / 博物館
研究概要

今年度の研究は、ハイブリッド・アート等先端芸術の自然観を哲学思想と結びつけ、自然科学との接点を探ることである。また両者の関連を美術館・博物館展示に探った。成果は著書と研究発表にまとめた。1.著書:『あたらしい美学をつくる』と題する著書を執筆した。そこではライプニッツを中心に、ドゥルーズなど現代思想との関わり、さらにはアルゴリズム建築の構想に基づき自然計算の景相化を試みたtEntの作品、計算機科学者による触覚プロジェクト「ハプティカ」も論じた(2011年5月みすず書房より出版)。2.研究発表:2011年3月に公立はこだて未来大学にて開催された「ナチュラル・コンピューティング国際研究集会」にて、「美学が自然計算に学ぶこと-ハーネスの観点から」と題し自然科学と芸術の関係に関する発表を行った。物理学者、生物学者、計算機科学者などときわめて有意義な議論を行った。3.海外拠点調査:ハイブリッド・アートやその作品を数多く展示する第一級の国際的展覧会であるアルス・エレクトロニカ(リンツ、オーストリア共和国)を訪問し、著書でも取り上げた自然科学者とアーティスト等の共同プロジェクトである「シンセティック・エステティクス」の作品など、科学と芸術とを、自然を仲立ちにしてむすぶ試みを実見し資料を収集した。また、同じく先端アートの拠点であるZKM(カールスルーエ、ドイツ連邦共和国)を訪問し、開催中の展示「ヴンダーカンマー・ヴィッセンシャフト」(驚異の部屋と科学)に関する調査を行った。そこではカールスルーエ工科大学で研究されている最新科学技術の成果が、美術館・博物館の原点である「驚異の部屋」を模して展示され、科学と芸術の古くて新しい協働が試みられていた。さらにドイツ博物館(ミュンヘン)、自然史博物館(ウィーン)という、長い伝統を持ちながらも自然科学の新たな芸術的展示を試みている博物館にて資料収集を行った。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2011

すべて 学会発表 (1件) 図書 (1件)

  • [学会発表] Things aesthetics should learn from natural computing.2011

    • 著者名/発表者名
      Fuminori Akiba
    • 学会等名
      Natural Computing Winter School 2011
    • 発表場所
      公立はこだて未来大学
    • 年月日
      2011-03-16
  • [図書] あたらしい美学をつくる2011

    • 著者名/発表者名
      秋庭史典
    • 総ページ数
      235
    • 出版者
      みすず書房

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公開日: 2012-07-19  

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