洛中洛外図の景観構成を"かたち"として捉え、生物の進化などを系統化する幾何学的形態測定学手法を用いて、現存する作品情報に適用し、作品の定量的分類と、作品群の系統化を図った。京都の地理と描かれたランドマークの関係を示す景観構成模式図データベースの作成、幾何学的形態測定学手法の薄板スプライン(TPS)分析法による作品間変化の視覚化、地理と洛中洛外図の対応関係を直感的に比較表示するソフトウェアー「MARB」の開発とそれによる視覚的コンテンツ提示をおこなった。研究公開ウェブにおいて、景観構成模式図データベースの公開やソフトウェアーの配布、解析画像やクラスター解析図などを示して、研究者が新たな視点から洛中洛外図の系統化の検証を行える事も可能とした。
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