• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2011 年度 実績報告書

第一次大世界大戦がフランス演劇に及ぼした影響に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 21520152
研究機関大阪市立大学

研究代表者

小田中 章浩  大阪市立大学, 大学院・文学研究科, 教授 (70224251)

キーワード第一次世界大戦 / フランス演劇 / 文化史 / 心性 / 演劇 / 戦争 / プロパガンダ / メロドラマ
研究概要

(1)一次資料の収集
前年度から継続してフランス国立図書館で第一次大戦中に書かれた戦争に関する戯曲の資料収集を行った。これらの戯曲のうち、特に注目に値するものとして、韻文で書かれた戦争プロパガンダ劇の重要性ならびに戯曲において女性や子供がどのように表象されているかという問題が明らかとなった。
前者については、フランス独自の現象と言えるものであり、言葉によって敵に対する自らの文化的優越性を示そうとする象徴的な行為である。しかし同時にそれは、戦争の過酷な現実に直面すると、破綻せざるを得ない試みだった。結果としてこうした言語表現を重視したプロパガンダ劇の破綻が、戦争後に出現した前衛劇につながる側面があることがわかった。
後者については、戦争中に女性や子供が実際に動員されただけでなく、演劇のような表象の場においても彼らがプロパガンダのために利用されていた実態が明らかになった。しかし舞台上における子供や女性の表象は戦後になると「解放」され、「恐るべき子どもたち」や「自立した女性」というイメージに結びつくことが示唆されている。
(2)学会発表ならびに論文の投稿
上記のような知見に基づいて、日本フランス語フランス文学会でこの時代の戦争戯曲に関する発表をフランス語で行い、一定の評価を得た。その結果、発表論文は学会誌に掲載することが認められた。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2012 2011

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] La Poesie dramatique face a la catastrophe-Etude sur le theatre francais pendant la Grande Guerre2012

    • 著者名/発表者名
      Akihiro Odanaka
    • 雑誌名

      Etudes de Langue et Litterature Franciase(フランス語フランス文学研究)

      巻: No.100 ページ: 169-185

    • 査読あり
  • [学会発表] La Poesie dramatique face a la catastrophe2011

    • 著者名/発表者名
      小田中章浩
    • 学会等名
      日本フランス語フランス文学会、春季大会
    • 発表場所
      一橋大学
    • 年月日
      2011-05-28

URL: 

公開日: 2013-06-26  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi