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2010 年度 実績報告書

デジタル技術導入以後の映像表現に関する欧米における理論的言説の調査分析

研究課題

研究課題/領域番号 21520170
研究機関立命館大学

研究代表者

北野 圭介  立命館大学, 映像学部, 教授 (60303096)

キーワード映像 / デジタル技術 / 美術 / メディア / 映画
研究概要

平成22-23年度においては、デジタル映像作品における「可視化」と「可視性」という問題系の観点から、理論的調査と実地調査をおこなった。
理論的には、ニューメディア研究や現代哲学を中心に関連する理論的言説を調査し整理することを通して、デジタル映像の表現の力能をめぐっては「可視性」をめぐる概念分析が改めて必要とされてきていることをあきらかにした。
実地調査では、映像を用いた作品を展示する国内外の美術館・博物館、デジタル映像を用いた表現作品(メディア・アートなど)を、作品を支える展示形態(物理的支持体やセッティング、解釈的枠組み)との連動の関係について調べた。とりわけ、デジタル映像を用いてこれまで見ることのできなかったものを可視化する可能性を探る「ヴィジュアリゼーション」という名称で近年注目を集める分野での動向を調べ、「可視化」という概念で具体的には何が目指されているのかについて焦点をあてながら考察をおこなった。
また、関連する文献等を調査しながら、さまざまの可視化の試みを支える具体的な実践的条件について考察した。さらには、こうした「可視化」という概念の考察には、そもそも「可視性」という概念の検討が必要であるという認識にいたった。
これらを通して、媒体の力を固定化された固有の表現力ではなく複数の特性を混在させるものとして位置づけ直す問題提起をおこなう論文「トランス-メディア・エステティック」、『思想』4月号所収、岩波書店、2011年)を発表した。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2011

すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 1件)

  • [雑誌論文] トランス-メディア・エステティック2011

    • 著者名/発表者名
      北野圭介
    • 雑誌名

      思想

      巻: No.1044 ページ: 53-78

  • [雑誌論文] <座談会>映画をめぐる新しい思考のために2011

    • 著者名/発表者名
      宇野邦一・リピット水田尭・北野圭介
    • 雑誌名

      思想

      巻: No.1044 ページ: 6-38

  • [雑誌論文] 可視性と展示2011

    • 著者名/発表者名
      北野圭介
    • 雑誌名

      立命館映像学

      巻: No.4 ページ: 75-81

    • 査読あり

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公開日: 2013-06-26  

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