研究代表者はSally Ledger教授(ロンドン大学)の依頼を受けて、"Modern Screen Adaptations of Dickens"と題する論文を執筆した。これは同教授が編集して2011年にCambridge University Pressから出版されるDickens in Contextに収録される予定のものである。この論考では20世紀のディケンズ映画化作品を通観した上で、成功したアダプテーションのいくつかを取り上げ、具体的にその成功の原因を分析した。9月に旅費を用いて連合王国に赴いた際、急逝されたLedger教授の後をうけてDickens in Contextの編者となったHolly Furneaux準教授(レスター大学)に会い、レビューを受けた。この論考は国際的に評価される出版物となるであろう。また、ディケンズ同様、きわめて映画的な小説家と言われるバーディについても、"John Schlesinger's Far from the Madding Crowd:A Reassessment"と題する論文を執筆し、これはアダプテーションの国際的専門誌Literature/Film Quarterlyに採用されて出版することができた。
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