• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2010 年度 実績報告書

明治期ジャパノロジーにおけるオリエンタリズムの明暗

研究課題

研究課題/領域番号 21520251
研究機関神戸大学

研究代表者

遠田 勝  神戸大学, 国際文化学研究科, 教授 (60148484)

キーワードハーン / 小泉八雲 / オリエンタリスム / 日本研究 / 漢文小説 / 雪女 / 妖怪 / 民話
研究概要

平成22年度は、21年度に引き続き、本研究の目的にそって、さまざまな著書、論文などを収集、分析し、あわせて文献の複写、必要箇所のデジタル化など基礎作業をおこなった。とくにチェンバレンの『日本事物誌』の「日本人」(Japanese People)の版による本文の異同を調査し、チェンバレンの日本人論および日本観の成立過程と、ほかのジャパノロジストとの関係を明らかにする基礎作業を行った。また、以下の英文論文を公刊した。本稿は基本的には、昨年度公刊した、平川祐弘編『講座小泉八雲IIハーンの文学世界』所収「転生する女たち-鴻斎・ハーン・漱石再論」(p.102-126)、2009(平成21)年11月、新曜社の英語版であるが、たんなる英訳ではなく、多くの新資料を追加し、海外向けに論述の視点をあらたにした、別論文である。本稿においては、転生という東洋的主題が、漢文(儒教)、英文(ロマン主義とオリエンタリズム)、近代日本語(近代日本における個人主義)というように、メディアと思想が変化することで、いかに物語そのものが変容するかを明らかにし、オリエンタリズムの新しい研究視座を提供した。また、ハーンのオリエンタリズムの産物である怪談「雪女」が、いかなる文化的思想的な背景のもとに、日本の伝統的民話として受容されたかをめぐる基礎調査を行った。この成果は来年度、単行本として刊行予定である。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2011

すべて 雑誌論文 (1件)

  • [雑誌論文] Transmigration of Souls and Stories : Confucianism, Orientalism, and Modernization in the Family Romances of the Meiji Japan2011

    • 著者名/発表者名
      遠田勝
    • 雑誌名

      神戸大学近代発行会「近代」

      巻: 第104号 ページ: 1-19

URL: 

公開日: 2012-07-19  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi