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2010 年度 実績報告書

コンピュータによる『カンタベリー物語』Gg写本と他写本・諸刊本の計量的比較

研究課題

研究課題/領域番号 21520254
研究機関広島大学

研究代表者

地村 彰之  広島大学, 大学院・文学研究科, 教授 (00131409)

研究分担者 中尾 佳行  広島大学, 大学院・教育学研究科, 教授 (10136153)
キーワードチョーサー / 『カンタベリー物語』 / Gg写本 / 諸刊本 / 計量的比較 / コンピュータ / Ellesmere写本 / Hengwrt写本
研究概要

本研究の目的は、ジェフリー・チョーサーの写本と刊本の言語について、コンピュータを利用し、その英語の語彙・統語・文体を総合的に研究し、チョーサーのtextual criticismに貢献することにある。
本研究では、『カンタベリー物語』のGg写本と他の写本やテクストとの間に生じた異同の問題を取り上げる。Hengwrt写本とEllesmere写本は『カンタベリー物語』のみの代表的写本であるが,Gg写本はチョーサーの最も初期に書かれた全集と言われる。これは,Dd(Dd.4.24)写本やコーパス(Corpus)写本と同じく15世紀初期に書かれたものであり、一部欠落部があるもののチョーサーの重要な写本の一つである。
『カンタベリー物語』Gg.4.27写本のデータ入力を行い、『カンタベリー物語』Hengwrt写本とEllesmere写本およびBlake版・Benson版などとその共通点・相違点について包括的に整理するという研究計画に基づき、本研究課題を実践した。整理のためにパーソナル・コンピュータ(以下パソコンと略す)を利用し、下記のように研究を進めた。
『カンタベリー物語』Gg.4.27写本のデータ入力は、平成21年度に始まり平成22年度においても進行中である。『カンタベリー物語』Hengwrt写本とEllesmere写本およびBlake版・Benson版などのテクストが容易に比較できるようにパソコンでテクスト処理をしている。平成22年度の研究において、Gg写本の写字生は頻繁に過去分詞を示す接頭辞y-を落としたと言われるが、接頭辞y-を付けているところもあるということが分かった。そのほかの点も含めて、各テクストを行単位で出力し、単語が共通するところと違うところが一目で把握できるような冊子とアルファベット順に並べた語彙のインデックスを、平成23年度に作成する予定である。

  • 研究成果

    (7件)

すべて 2011 2010

すべて 雑誌論文 (4件) (うち査読あり 3件) 学会発表 (2件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] 英米と日本の地名についての覚書2010

    • 著者名/発表者名
      地村彰之
    • 雑誌名

      広島日英協会会報

      巻: No.86 ページ: 5-7

  • [雑誌論文] [書評]Lynda Mugglestone ed., The Oxford History of English, (Oxford : Oxford University Press, 2006)2010

    • 著者名/発表者名
      地村彰之
    • 雑誌名

      近代英語研究(近代英語協会)

      巻: 第26号 ページ: 79-85

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Impersonal Constructions and Narrative Structure in Chaucer2010

    • 著者名/発表者名
      Akiyuki Jimura
    • 雑誌名

      Aspects of the History of English Language and Literature(edited by O.Imahayashi, Y.Nakao, and M.Ogura)(Frankfurt am Main : Peter Lang)

      ページ: 93-100

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 言の葉と地の名-ことばから見た英米と日本の地名についての覚書-2010

    • 著者名/発表者名
      地村彰之
    • 雑誌名

      英語教育への新たな挑戦-英語教師の視点から-(小迫勝、瀬田幸人、福永信哲、脇本恭子編)(英宝社)

      ページ: 184-192

    • 査読あり
  • [学会発表] イディオムの変遷2011

    • 著者名/発表者名
      地村彰之
    • 学会等名
      ディケンズ・レキシコン研究会
    • 発表場所
      韓国大田大学(招待講演)
    • 年月日
      2011-03-09
  • [学会発表] Some textual discoveries from a multi-layered comprehensive collation across the Two Manuscripts (Hengwrt and Ellesmere) and the Two Editions (Blake (1980) and Benson (1987)) of The Canterbury Tales2010

    • 著者名/発表者名
      Yoahiyuki Nakao, Akiyuki Jimura
    • 学会等名
      The 17th Congress of the New Chaucer Society
    • 発表場所
      Siena, Italy(招待講演)
    • 年月日
      2010-07-19
  • [図書] 中世ヨーロッパの祝宴2010

    • 著者名/発表者名
      水田英実、山代宏道、中尾佳行、地村彰之、原野昇
    • 総ページ数
      178
    • 出版者
      渓水社

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公開日: 2013-06-26  

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