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2010 年度 実績報告書

チカーノ演劇の境域性とアメリカ先住民文化における語りの伝統

研究課題

研究課題/領域番号 21520265
研究機関琉球大学

研究代表者

喜納 育江  琉球大学, 法文学部, 准教授 (20284945)

キーワードアメリカ文学 / アメリカ演劇 / チカーノ文学 / チカーナ / グローリア・アンサルドゥーア / シェリー・モラガ
研究概要

本年度は、チカーノ演劇のテクストの収集や講読に励む一方で、カリフォルニア州とニューメキシコ大学を中心に、チカーノ・ラティーノ演劇関係の基礎的資料や、アメリカ先住民の祭事パフォーマンスに関する資料情報を収集した。また、ニューメキシコ大学のCenter for Southwest Research(南西部リサーチセンター)での調査によって、ニューメキシコでもチカーノ演劇大会(festival)などが定期的に行われていたことを確認した。さらに、Enrique Lamadrid教授およびMaria Teresa Marquez氏など、アメリカ南西部のヒスパニックの演劇にくわしい識者への聞き取り調査を経て、近年では興行成績もふるわず、閉鎖される劇場も増え、後継者育成にも困難をきたしているチカーノ演劇の現状も理解できた。これを現代アメリカにおける演劇文化全般の衰退に関連づけることも可能だが、現在も地道に運営されている点から鑑みれば、今日のチカーノ演劇が従来とは異なる文化的機能や意味をもって存続しているという見方も可能である。新たに生じたこの考察を来年の調査でさらに深める必要があろう。これらの成果に加え、チカーノ文化がアメリカ文学の「移動」の概念にどのような影響を与え、それが文学にどのように表象されているかについて、「南から北へ-アメリカ南西部ボーダーと先住民の再移動」と題した論考が『<移動>のアメリカ文化学』(山里勝己編著・ミネルヴァ書房)に収録されたことも今年度の研究成果である。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2011 2010

すべて 雑誌論文 (1件) 学会発表 (1件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] 進化するエコ/フェミニズムとクイア・エコフェミニズムの可能性2010

    • 著者名/発表者名
      喜納育江
    • 雑誌名

      水声通信

      巻: 6.1 ページ: 149-53

  • [学会発表] Significance of Translating the Untraslatable2010

    • 著者名/発表者名
      喜納育江
    • 学会等名
      American Studies Association(米国アメリカ学会)
    • 発表場所
      米国テキサス州サンアントニオ
    • 年月日
      2010-11-10
  • [図書] <移動>のアメリカ文化学(山里勝己編著)2011

    • 著者名/発表者名
      喜納育江(共著)
    • 総ページ数
      21-44
    • 出版者
      ミネルヴァ書房

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公開日: 2012-07-19  

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