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2010 年度 実績報告書

イギリス・ルネサンス期文化におけるジェンダーと女性の主体構築の表象とその変容

研究課題

研究課題/領域番号 21520281
研究機関東京女子大学

研究代表者

楠 明子  東京女子大学, 現代教養学部, 教授 (40104591)

研究分担者 原 英一  東京女大学, 現代教養学部, 教授 (40106745)
キーワードシェイクスピア / エリザベス朝演劇 / メアリ・ロウス / ジェイムズ朝 / エリザベス朝 / 女性作家 / イギリス・ルネサンス文化 / 18世紀イギリス文化
研究概要

本年度は研究の焦点をイギリスにおける最初の本格的女性作家Lady Mary Wrothに絞った。Wrothからみた17世紀イギリス社会における女性の置かれた状況、女性のあり方の表象を、シェイクスピアを中心とする当時の男性作家による表象と比較をした。
2010年5月30日、日本英文学会の「招待発表」で、Wrothが作品中で頻繁に用いているCabinet(小箱、飾り戸棚)の表象に表わされた女性の主体構築の表象を考察し、女性の自己表現が「私的領域」から「公的領域」に侵犯していく経過を探究した。この研究分野における一般的な想定とは異なりWrothを含む当時の女性がすでに政治に関わっていた可能性とその歴史的意味を探究した。
2010年8月10日にイギリスのストラトフォード・アポン・エイヴォンで開催された国際シェイクスピア学会のセミナー"Beyond Historicism"において論文を口頭発表した。この論文ではMary Wrothの結婚の表象を、シェイクスピアを含む同時代男性作家の結婚の表象と比較し、その違いのジェンダー、社会および歴史的な意味を考察した。
2011年3月には、執筆者の科研費による研究の最重要なテーマである、Mary Wrothとシェイクスピアの女性の主体構築の表象の違いの文化的・社会的・歴史的意味を考察する単著『メアリ・シドニー・ロウス シェイクスピアに挑んだ女性』(みすず書房)を刊行した。
研究分担者の原英一教授とは、イギリス・ルネサンス期以降、特に18世紀のイギリスの女性作家Eliza Heywood等による女性の主体構築の表象にみられる文化の変容とその意味を考察した。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2011 2010

すべて 学会発表 (2件) 図書 (1件)

  • [学会発表] Gender and Representations of Mixed-Race Relationship in Othello and Urania2010

    • 著者名/発表者名
      楠明子
    • 学会等名
      第31回International Shakespeare Conference
    • 発表場所
      The Shakespeare Institute(Stratford-upon-Avon)
    • 年月日
      2010-08-10
  • [学会発表] 'Cabinet'に保管された女性のPublic Space-ジェイムズ朝におけるロマンスの変容2010

    • 著者名/発表者名
      楠明子
    • 学会等名
      第82回日本英文学会大会
    • 発表場所
      神戸大学(招待発表)
    • 年月日
      2010-05-30
  • [図書] メアリ・シドニー・ロウスシェイクスピアに挑んだ女性2011

    • 著者名/発表者名
      楠明子
    • 総ページ数
      179
    • 出版者
      みすず書房

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公開日: 2012-07-19  

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