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2011 年度 実績報告書

日米カリブ海文化に関する比較文学的家族論

研究課題

研究課題/領域番号 21520299
研究機関関西学院大学

研究代表者

橋本 安央  関西学院大学, 文学部, 教授 (60300274)

キーワードハーマン・メルヴィル / Typee / Moby-Dick / The Encantadas / ロバート・フロスト
研究概要

昨年度からの継続課題として、ハーマン・メルヴィルの第一作Typeeをめぐり、メルヴィルおよび19世紀アメリカの折衷的な風景美学と南太平洋の関連を検討することで、メルヴィルの原風景を確認する作業を行い、それを一般向けの共著書のかたちで発表した(「追憶のなかの南海-『タイピー』と永遠の風景-」、『異相の時空間-アメリカ文学とユートピア』所収)。また、同じくメルヴィルの代表作Moby-Dickをめぐり、エイハブとイシュメールの孤児意識と母との関係を論じたものを、北海道アメリカ文学会にて報告をした後、アメリカ学会機関誌『アメリカ研究』に掲載した(「『白鯨』の海、棄子の夢」)。さらにメルヴィル中期の短篇作品"The Encantadas"をめぐり、神に見棄てられしものの祈りの在りようについて、日本ソロー学会全国大会シンポジウムで報告した。
間接的に関わる作業としては、20世紀アメリカの代表的詩人Robert Frostの思想、とりわけダーウィニズムに関わる理解をふかめるために、Peter J. Stanlis,Robert Frost:The Post as Philosopher(Isi Books,2007)の日本語訳を、共訳書のかたちで出版した(『ロバート・フロスト-哲学者詩人-』)。主としてダーウィニズムと神学の関係をめぐるフロストの立場を詳述した章を翻訳することで(序文、第2章、第3章)、19~20世紀における英米の地質学言説を確認し、ダーウィン進化論における、チャールズ・ライエルの影響関係についても理解を深めることができたが、この点は、上記「追憶のなかの南海」における19世紀の風景美学をめぐる課題に関連している。

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2012 2011

すべて 雑誌論文 (1件) 学会発表 (2件) 図書 (2件)

  • [雑誌論文] 『白鯨』の海、棄子の夢2012

    • 著者名/発表者名
      橋本安央
    • 雑誌名

      アメリカ研究

      巻: 第46号 ページ: 19-32

  • [学会発表] 震災後に読むアメリカン・ルネサンス2011

    • 著者名/発表者名
      橋本安央
    • 学会等名
      日本ソロー学会全国大会
    • 発表場所
      京都外国語大学(シンポジウム)
    • 年月日
      2011-10-07
  • [学会発表] 『白鯨』の海、棄子の夢2011

    • 著者名/発表者名
      橋本安央
    • 学会等名
      北海道アメリカ文学会第154回研究談話会
    • 発表場所
      札幌市立大学
    • 年月日
      2011-09-10
  • [図書] 『ロバート・フロスト-哲学者詩人-』(共訳)2012

    • 著者名/発表者名
      ピーター・J・スタンリス
    • 総ページ数
      1-11、43-85
    • 出版者
      晃洋書房
  • [図書] 『異相の時空間-アメリカ文学とユートピア』(共著)2011

    • 著者名/発表者名
      大井浩二(監修)
    • 総ページ数
      22-38
    • 出版者
      英宝社

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公開日: 2013-06-26  

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