22年度は昨年度に収集した資料のうち、翻訳を含めた女性の手による作品の書き換えに関する研究を中心に行った。特に昨年から手がけていたElizabeth Caryの『ユダヤ古代誌』を原案とした戯曲(室内劇)The Tragedy of MariamとMary Sidney Herbertの詩編翻訳に関する研究を行った。詩編翻訳に関しては、シドニーが参考にしたとされる同時代に出版された様々な聖書(詩編)の原本を調査するために、British Libraryで研究を行った。 Caryに関する研究では『十七世紀英文学と科学』(十七世紀英文学会編・共著)で研究成果を発表した。シドニーの詩編翻訳については、日本英文学会中国四国支部第63回大会にて研究発表を行った。 来年度は引き続き、シドニーの詩編翻訳に関する考察と、その他作品に関する研究を進め、最終年度として3年間の研究成果を論文および学会で発表する予定である。
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