研究概要 |
23年度は過去2年間に収集した資料から、引き続き翻訳を含めた女性の手による作品の書き換えに関する研究を行った。Mary Sidney Herbertの詩編翻訳と、イタリア人女性作家のlsotta NogarolaのDialogue on Adam and Eveにおける聖書の書き換え部分を中心に分析した。研究出張として、Mary Sidney HerbertとElizabeth 1世とのつながりを示す文献調査のためBritish Libraryへ赴き、Nogarolaのラテン語著書の研究のためOxford UniversityのBodleian Libraryへ赴いた。 Aemilia Lanyerの詩集における聖書の書き換えを中心に、女性作家による人文思想の利用について分析した著書 'Our beeing youre quals,free from tyranny' :Female Appropriation of Stoicism,Christian Humanism and Neostoicism in Writings by Aemilia Lanyer and Elizabeth Cary'(関西学院大学出版会)を出版した。また、Sidneyの詩編翻訳に関する考察を論文にまとめており、24年度中に発表する予定である。他の作家も含めた3年間の研究成果についても発表する予定である。
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