研究課題/領域番号 |
21520315
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研究機関 | 一橋大学 |
研究代表者 |
中島 由美 一橋大学, 大学院・社会学研究科, 教授 (20155732)
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研究分担者 |
坂内 徳明 一橋大学, 大学院・言語社会研究科, 教授 (00126369)
佐藤 昭裕 京都大学, 大学院・文学研究科, 教授 (50135498)
三谷 恵子 京都大学, 大学院・人間・環境学研究科, 教授 (10229726)
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キーワード | スラヴ諸語研究 / スラヴ文学研究 / 南スラヴ圏言語文化 / 旧ユーゴスラヴィア / スラヴ間比較 |
研究概要 |
平成22年度は以下の各研究計画に基づき、次のような成果を達成した。 1)わが国のスラヴ言語文化研究成果の総括、および研究成果の発信: 平成21年度に続き日本におけるスラヴ研究データベースの更新を進めたが、ネット上での情報更新に先立ち、前回の公表時に開発した独自の検索プログラム改訂の必要が生じた。データベース本体の設計にも影響する問題であったため、プログラムの整備を優先させた。研究協力者の協力により平成22年末までに作業を終了し、動作確認をほぼ完了した。本プログラムは日本語とスラヴ諸語・英語等が混在する多言語環境を生かすために、本研究グループが独自に取り組んでいるものであり、整備の継続は重要である。 2)南スラヴ諸語域における言語文化の新動向に関する調査研究: 平成22年10月に、合衆国における南スラヴ・バルカン地域の言語研究の第一人者であるシカゴ大学のヴィクトル・フリードマン教授を迎え、研究集会を実施した。ユーゴスラヴィア崩壊後の民族問題と言語の関係について有意義な意見交換を行い、今後の共同研究の方向について検討した。本研究集会は北海道大学スラブ研究センターと共同で実施し、国内スラヴ研究の統合という点でも意義があった。続く11月には南スラヴ諸国における情報収集および研究交流のため、研究代表者中島がマケドニア、スロベニアを訪問した。まず、EU統合とスラヴ諸語研究の関係について情報収集を行い、特に「汎スラヴ語言語地図」作業の進展について貴重な資料が得られた。また、近年日本語研究の進展がめざましいスロベニアのリュブリヤナ大学においては、若手日本語研究者との研究交流を行った。学生に対する講義や研究指導、研究会での講演を要請され、本研究グループが目指す双方向の研究促進に寄与した。
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