1.研究会の開催 鈴木正美は研究協力者の岡島豊樹と共にサウンド・イメージ研究所において、研究会「ポスト・クリョーヒン・スタディーズ」を2011年12月11日、2012年3月10日の計2回開催した。さらに、2012年3月16日-21日のモスクワ滞在中に、研究協力者のスホーチン、レートフと共に研究内容・研究成果について会議を行った。また、本研究課題の最終成果として、2011年12月3日、新潟大学で国際シンポジウムを開催し、連携研究者の梅津紀雄、研究協力者のレートフ、岡島豊樹、木村英明が研究報告を行った。2010年-2012年に行った研究会、シンポジウムでの報告は、2012年夏に研究報告集としてまとめ、またWebサイトにも掲載する予定である。「ソ連非公式芸術とジャズ文化」に関する研究報告集はこれまでにないものであり、意義深い内容になることが期待される。 2.海外における現地調査 鈴木正美は2012年3月16日-21日モスクワに滞在し、文化センター「ドム」の創設者ニコライ・ドミートリエフの未亡人リュドミーラ・ドミートリエヴァに会い、聞き取り調査を行った他、ドミートリエフ関係の資料を大量に頂戴した。さらに、この間にモスクワのヴィンザヴォート・センター、トレチャコフ美術館新館等の他、複数の美術館、ギャラリーで非公式芸術に関する展覧会を実見し、資料収集を行った。また非公式芸術家の一人であったイリーナ・ザトゥロフスカヤに会い、聞き取り調査を行い、あわせて貴重な資料の提供を受けた。こうして日本では入手困難な貴重な資料を多数入手できたことは、今後の研究にとってたいへん有益である。 3.研究成果の公開 鈴木正美は当該テーマに関わる3本の論文と1冊の著書(共著)、連携研究者の梅津紀雄は1本の論文と1冊の著書を発表した。また、研究成果は研究代表者のWebサイトにおいて順次公開している。
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