『生理学要綱』の最大の典拠と推定されるハラー『生理学原論』をラテン語で読み、それ自体が、ハラーの生理学者としての研究成果であるだけでなく、ヨーロッパ中の生理学関係の古典ならびに最新著作を整理した総合的著作であること、その科学的かつジャーナリスト的活動は『百科全書補遺』の生理学項目執筆にも継承されたことを解明した。ディドロはそのような間テクスト的ハラー生理学を唯物論的に換骨奪胎することで『生理学要綱』を執筆した。そのテクスト生成の研究は今後の課題だが、それに必要なSP写本の暫定的校訂版を作成し、HPに掲載した。
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