研究課題/領域番号 |
21520346
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研究機関 | 法政大学 |
研究代表者 |
梨本 邦直 法政大学, 理工学部, 教授 (30340748)
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研究分担者 |
菱川 英一 神戸大学, 人文研究科, 教授 (80165109)
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キーワード | 18世紀アイルランド / ブライアン・メリマン / アイルランド文学 / アイルランド語詩 / アイルランド語無伴奏歌唱 / アイルランド現代詩 / アイデンティティ / アイルランド語 |
研究概要 |
1ブライアン・メリマンの18世紀末の詩『真夜中の法廷』について、第3回目の分析・解釈を4回の研究会で、延べ9日間にわたって行った。夏にアイルランド・コーク大学リーアム・P・オムルフー教授を代表者が訪問、氏に研究経過を報告するとともに、提起した問題点に詳細なコメントをもらった。それを基に全1026行すべてを完成させた。 2北アイルランドの和平プロセスにおいて画期的であった武装放棄の約束が果たされたまさにそのころ、詩人シェイマス・ヒーニーは詩集『水準器』をまとめようとしていた。これを精読し、国際学会でその成果を発表した。北アイルランド紛争とそれをめぐる言説は近代の評価に関する意見の衝突であり、その両端に、『真夜中の法廷』の世界と現代アイルランドの詩人たちの世界とが位置しているからである。 3七世紀アイルランドの修道女Liadanの作とされるアイルランド語詩が、20世紀に入って多数の詩人や学者によって翻訳されていることに注目し、その翻訳作品を収集し、読解と比較を行い、原詩の持つ解釈の幅と曖昧性を検討した。 4アイルランド語歌唱芸術の現代的意義の研究として最近10年間のオリーアダ杯(アイルランド語歌唱大会)でうたわれた歌の調査を実施し、シャン・ノース歌唱に関するパダル・オリーアダの再評価の研究を行った。 5アイルランド現代詩の一詩集についての総合的研究としてヒーニの詩集『電燈』の研究を行った。 6アイルランド独立初期におけるアイルランド語で書かれた文学を対象にアイデンティティ確立の問題に焦点を絞って研究を行った。
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