研究課題/領域番号 |
21520354
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研究機関 | 京都嵯峨芸術大学 |
研究代表者 |
佐藤 文郎 京都嵯峨芸術大学, 芸術学部, 准教授 (30434773)
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研究分担者 |
三好 郁朗 京都嵯峨芸術大学, 芸術学部, 教授 (60047165)
伊勢 晃 同志社大学, 言語文化教育研究センター, 准教授 (00379059)
伊藤 洋司 中央大学, 経済学部, 准教授 (10384728)
芳野 明 京都嵯峨芸術大学, 芸術学部, 教授 (10210741)
山本 友紀 京都嵯峨芸術大学, 芸術学部, 非常勤講師 (30537882)
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キーワード | 仏文学 / 美術史 / ベル・エポック / 美術評論 / 実証研究 |
研究概要 |
本研究は同時代の美術評論および芸術思潮に関わる諸言説を直接の研究対象とし、当時生起しつつあった美術界、画壇と新旧文学者たちの交渉(諸流派・グループや新しい芸術観の組織過程、芸術家と美術批評家、画商、美術収集家との関係、文芸思潮と芸術思潮との連関等)を解析し、当時の出版文化、社会文化的事象やフランス周辺諸国の芸術運動の影響も考慮に入れつつ、20世紀プランスの前衛芸術運動が組織化される過程を実証的に明らかにすることを目的としていた。 3年間の研究期間の到達目標は、1.ベル・エポック期の美術評論に関する書誌情報を集積し、データベース化する。2.研究資料を確保し、国内の研究環境を整備する。3.フランス本国との共同研究体制を強化し、研究者の国際交流を推進する(フランス人講演者の国内招聘を含む)。4.研究期間終了までに実証的基礎研究結果をまとめ、成果を国内に公表する。5.最終年度に京都においてシンポジウムを開催する。5.以上の活動により、20世紀初頭の美術評論研究に対する学術的関心を呼び起こし、出版事業および研究推進への国内的コンセンサスを形成する。 最終年度に当たる平成23年度は、前年度まで収集した基礎資料をもとに、その分析を進めることに注力した。その結果、ベル・エポック期の美術評論選集の編集に向けて下訳作業を進めることができた。さらに2011年11月にはフランス、パリ第三大学教授のダニエル・デルブレイユ氏を京都に迎えることができ、京都嵯峨芸術大学における講演「アポリネールと画家の友人たち」をはじめ、京都嵯峨芸術大学および同志社大学において連続講演を開催し、同時にアポリネールに関する勉強会も企画した。アポリネール研究における日仏の共同研究体制も確立したものと考える。
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