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2011 年度 実績報告書

文簡本を中心とした『水滸伝』の研究

研究課題

研究課題/領域番号 21520368
研究機関信州大学

研究代表者

氏岡 真士  信州大学, 人文学部, 准教授 (60303484)

研究分担者 伊藤 加奈子  信州大学, 人文学部, 准教授 (80293489)
キーワード八巻本 / 百二十四回本 / 征四寇 / 石印本 / 百十五回本 / 三大寇本 / 十巻本
研究概要

ひきつづき文簡本を中心として『水滸伝』各種の調査分析を進めた。
まず八巻本と百二十四回本について、北京に複数所蔵されているものを調査し、それぞれの特徴を把握することができた。これらの存在は、七十回本以外の『水滸伝』の清代における展開を考えるうえで重要である。
清代の展開を考えるうえでもう一つ重要なの『征四寇』である。これについても北京本・パリ本・石印本などの調査分析によって、百十五回本を中心とした他のテキストとの関係を明らかにすることができた。両者の関係において重視すべきは、『征四寇』では北京本やパリ本であり、百十五回本では佐賀本である。いっぽう今日でも比較的普及している亜東本は、残念ながら『征四寇』のテキストとしては依拠しがたい。ただし石印本との関係から民国期の出版事情を考えるうえでは価値がある。
さらに不分巻百回本のうち三大寇本のひとつ天理本の全容を把握することができた。これを無窮会本や北京本と比較したうえで、追加調査を行ない、三大寇本3種および同系統の和刻本との関係について見通しを得るとともに、基本的には無窮会本をもってこの系統を代表させて良いことを確認した。また『二刻英雄譜』系統のテキストとして筑波本や尊経閣本に対する調査を行ない、その特徴について知見を得た。北京の十巻本についても追加調査を行ない、百二十四回本との関係などについて有益な情報を得ることができた。
これらの詳細については、すでに「三十巻本『水滸伝』について」や、「《征四寇》遡源」、『文簡本を中心とした『水滸伝』の研究』などによって公表を進めており、今後も順次発表してゆく予定である。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2012 2011

すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 3件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] 《征四寇》溯源2012

    • 著者名/発表者名
      氏岡真士
    • 雑誌名

      人文科学論集<文化コミュニケーション学科編>

      巻: 第46号 ページ: 49-68

    • 査読あり
  • [雑誌論文] "替~"を用いる中国語の感情表現について2012

    • 著者名/発表者名
      伊藤加奈子
    • 雑誌名

      人文科学論集<文化コミュニケーション学科編>

      巻: 第46号 ページ: 31-47

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 三十卷本『水滸伝』について2011

    • 著者名/発表者名
      氏岡真士
    • 雑誌名

      日本中国学会報

      巻: 第63集 ページ: 95-109

    • 査読あり
  • [図書] 文簡本を中心とした『水滸伝』へ研究2012

    • 著者名/発表者名
      氏岡真士
    • 総ページ数
      119
    • 出版者
      研究成果報告書別冊

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公開日: 2013-06-26  

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