研究概要 |
アフリカのエイズの問題をより広い観点から包括的に捉えるために、雑誌やアフリカ文学からアフリカ人の声に耳を傾けて現在のアフリカのエイズ問題を改善する方策を探るのが全体の課題です。 平成21年度は、「雑誌とメディアからアフリカ人の声を聞く(1New African, 2AIDS Conference 2000とムベキ発言の真意)」を軸にアフリカ人がエイズをどう捉えているのか、エイズのとらえ方がどう変遷したのか、などに焦点をあてました。特に、2000年のダーバンの国際エイズ会議でのムベキ元大統領の発言を検証するなかで、ムベキの真意とその提言の意図するものを検証しました。 同時に、次年度「アフリカ文学からアフリカ人の声を聞く」に向けて、東アフリカや南部アフリカの小説を読み進めています。 ケニアの小説を扱った"Human Sorrow : -AIDS Stories Depict An African Crisis-"を大学英語教育学会九州沖縄支部ESP研究会の「ESPの研究と実践」第8号(2009年)に発表し、次年度以降にも取り上げるWamugunda Geteria著Nice Peopleの翻訳(抄訳11本)とエイズとアフリカについての記事(9本)を横浜の門土社のメールマガジン「もんど通信MonMondo」に連載しました。連載は現在も継続中です。(基本的には一月に翻訳一本、記事一本の連載です。) 門土社からは過去7冊(うち英文書4冊)の図書を出版してもらっていますが、本年度11月刊行に向けて『ナイスピープル』(Nice People)の翻訳の仕上げをしています。 また、平成21年度最大の課題であった2000年のダーバン会議でのムベキの発言については「タボ・ムベキの伝えたもの:エイズ問題の包括的な捉え方」にまとめて「ESPの研究と実践」第9号(2010年出版予定)に投稿しました。
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