平成22年度当初の研究実施計画に基づき、平成22年度の研究成果について以下に報告する。 1、白朗の作品に関する分析と文学活動に関する考察 (1)本年度は、年度当初の計画に従い、白朗の抗日期(特に作家戦地訪問団における活動)について考察し、論文にまとめ、投稿した。次年度発表の予定である。 (2)またそれと併せ、白朗の哈爾浜時代の活動について、新たに入手した資料を活用して、分析、考察を行った。 2、白朗に関する資料の収集、整理 (1)白朗について、いくつかの新しい作品を確認した。ただし所在については今後の調査が必要である。 (2)中国共産党の地下活動に関する資料を、断片的ではあるが複数入手することができた。また、哈爾浜時代、白朗の活動と深い関係を持つ金剣嘯についても、その作品を含めいくつかの資料を入手することができたことは、今後の研究の進展にとって非常に有意義である。 3、白朗の周辺の人々の文学活動に関する考察 (1)上記1-(2)、及び2-(2)に示したように、金剣嘯、また蕭紅及び白朗の周辺の人々に関して考察を行い、それぞれ口頭及び論文による発表を行った。 4、蕭紅生誕100周年記念活動への協力と参加 (1)平成23年度が蕭紅生誕100周年に当たるため、中国では記念活動に関する準備が進められており、蕭紅の東京時代の資料に関して協力した。 (2)記念活動に際し、中国《学習與探索》誌より論文執筆を求められ、投稿した。次年度発表される予定である。
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