アクセント型の異なる語幹が2拍の形容動詞を選び、<否定>および<文末詞>のジャナイが接続した文の下降調について音響分析を行い、それぞれの用法として適切なピッチパタンの特徴を定性的に分析した。否定文は形容動詞ジャ+ナイ、肯定文(文末詞)は形容動詞+ジャナイと分節される。 形容詞の否定文では前接語及びナイの語アクセントが両方実現する。動詞の否定形に比して否定のナイの韻律的な独立性が高いことは、動詞否定形のナイを助動詞、名詞・形容動詞・形容詞の否定のナイを形容詞とする一般的な品詞分類の韻律的な根拠となる。
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