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2010 年度 実績報告書

言語と音楽の接点で何が起きているのか―新たな言語類型を求めて―

研究課題

研究課題/領域番号 21520396
研究機関金沢大学

研究代表者

斉木 麻利子  金沢大学, 留学生センター, 准教授 (00195968)

キーワード声調言語 / アウフタクト / 伝統音楽 / わらべうた / メロディー / リズム
研究概要

本研究の目的は,平成21-23年度の3年度間を実施期間とし,声調言語圏の伝統音楽のメロディー及びリズム形式を調査することにより,「伝統音楽の形式決定への言語情報の関与」という観点からの新たな言語類型を提案することにある。本研究はまた,アメリカ合衆国ラトガース大学準教授Young-mee Cho氏を研究協力者(海外共同研究者)とし,その結果を,Cho氏との過去の共同研究で得られた,他の韻律上の特徴を持つ言語圏の伝統音楽に関する研究結果と比較対照することにより,上記の目的を達成するものである。
平成21年度の研究では,北京語圏のわらべうたの特徴について調査することにより,伝統音楽におけるアウフタクト(=Auftakt[Ger.],upbeat[Eng.],弱起のリズム)の生起要因を,表層レベルでの強勢の弁別機能であるとしたが,平成22年度には,まず,この研究結果をベルリン自由大学(ドイツ連邦共和国)で開催された6th International Contrastive Linguistics Conferenceにて発表した(9月30日)。この際受けた指摘がきっかけで,平成22年度後半には,ベトナム語圏の伝統音楽ついて調査することとなったものだが,事実ベトナム語圏のわらべうたにはアウフタクトがかなりの頻度で観察されることがわかった。ベトナム語は韻律上強勢ではなく声調が弁別性を持つ言語なので,この調査結果は上に記した伝統音楽におけるアウフタクト成立条件と矛盾するが,ベトナム語の声調の持つ北京語とは異なる様相を示唆するものであるという点で興味深い。
平成23年度には,ベトナム語圏の伝統音楽及びベトナム語の声調に関する調査を継続しながち,Cho氏との共著論文を完成させる計画である。また,研究結果の公開も行う。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2010

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] Contrastive Realization of Linguistic Prominence in Music2010

    • 著者名/発表者名
      Young-mee Yu Cho , Mariko Saiki
    • 学会等名
      6th International Contrastive Linguistics Conference
    • 発表場所
      ベルリン自由大学(ドイツ連邦共和国)
    • 年月日
      2010-09-30

URL: 

公開日: 2012-07-19  

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