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2010 年度 実績報告書

同時バイリンガル幼児の言語発達研究

研究課題

研究課題/領域番号 21520421
研究機関関西学院大学

研究代表者

山本 雅代  関西学院大学, 国際学部, 教授 (40230586)

キーワード言語学 / バイリンガリズム / 同時バイリンガル / 言語習得/発達 / 言語混合 / コードスイッチング
研究概要

本研究の目的は2言語の能力間に優劣の差が際立っている同時バイリンガル幼児(児童)の言語発達を、優勢言語に現出する劣勢言語からの言語混合を切り口に考察することであり、本年度の研究実施計画では、以下の4点を設定した。
(1) 音声データの継続的採取
(2) 時間的経過に伴う言話環境の変化と言語使用の実態把握のための面談
(3) 音声データの文字化および言話混合の抽出、その言語学的分析
(4) 文献研究
現在、音声データの収集は2名の児童を対象に実施しているが、内1名の児童を中心にデータ分析を進めており、この児童についての報告をする。まず(2)については、データ収集3年目に入った今年度も、原則、月1回30~40分ほどの音声データを採集することができた。(2)についても、前年度同様、年2回(2月および9月)の面談を実施した。今年度は、対象の子どもが8月より小学校入学前教育としての「Kindergarten」に通いはじめ、正式な英語による教育を受けるようになり、児童の家庭外での言語環境に大きな変化が生じていることから、この変化による家庭での言語使用への影響についての聞き取りを中心に実施した。(3)の文字化については、24回目から35回目の12回のデータについて終了した。言語混合の抽出については、昨年度と今年度のデータから3ヶ月ごとの文字化データ(1,4,7,10,13,16,19,22,25回目分)を用いて、分析のためのデータベースを作成、ここから言語混合文を抽出した。この言語学的分析については、現在、予備的な分析の段階であるが、言語混合文は、英語を基盤とする文での言語混合(n=40)、日本語を基盤とする文での言語混合(n=35)の両方が認められ、言語能力の優劣にかかわらず産出されている(両側検定p=0.6444 .10<p)ことが明らかになった。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2010

すべて 雑誌論文 (1件) 学会発表 (1件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] バイリンガル幼児-「受容バイリンガル」はどのように言語を使用しているか2010

    • 著者名/発表者名
      山本雅代
    • 雑誌名

      日本語学

      巻: 29巻 ページ: 170-182

  • [学会発表] 第1言語としてのバイリンガリズム-2つの言語を同時に習得する子どもたち2010

    • 著者名/発表者名
      山本雅代
    • 学会等名
      同志社大学大学院文学研究科・英文学・英語学専攻大学院コロキアム
    • 発表場所
      同志社大学(京都)
    • 年月日
      2010-05-08
  • [図書] 言語と社会・教育2010

    • 著者名/発表者名
      (共著)山本雅代
    • 総ページ数
      193-212
    • 出版者
      朝倉書店

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公開日: 2012-07-19  

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