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2012 年度 実績報告書

テキスト言語学的視点からのドイツ語助動詞文法化の多角的研究

研究課題

研究課題/領域番号 21520426
研究機関筑波大学

研究代表者

黒田 享  筑波大学, 人文社会系, 准教授 (00292491)

研究期間 (年度) 2009-04-01 – 2013-03-31
キーワード独語 / 歴史言語学 / 文法化 / 助動詞 / 歴史語用論 / テキスト言語学 / 語用論
研究概要

まず、前年度までの研究に引き続き、テキストデータベース・用例データベースの構築を継続した。ただし、この作業は前年度までに順調に進捗していた上、24年度は研究最終年度でもあるため、これまで構築してきたテキストデータベースを基に作成した用例データベースの総合的分析に重点を置いた研究を行った。
本研究においては、近年盛んになってきた「歴史語用論」研究において議論されてきた資料記述の枠組みを用るとドイツ語史における各種の助動詞の文法化の進行過程やドイツ語文法体系上の位置づけの変化と各種資料のテキスト的性格の関連を説得力ある形で示せることを明らかにできた。この観点から構築した用例データベースを再分析すると、特に現在完了形に関しては中世期に口語性が強いテキスト(箇所)において顕著な用法の変化が見られし、過去時制としての用法が確立していたことがわかった。こうした変化は16世紀に起こったとするのが通説であるので、従来の研究の再評価につながる成果が得られたと言える。一方、現在完了形以外の助動詞については歴史的変化と資料のテキスト的性格とのはっきりした関連は突き止められなかった。これはまた、助動詞と競合関係にある接頭辞による動詞派生の用法についても言える。また、調査対象とした資料を性格づけるため、初期中世ドイツの言語使用状況に関する基礎的調査も行うことができた。
本研究により得られた研究成果の一部は3点の共著書において発表することができた。また、パッサウ大学より招聘を受け、研究全体の成果について講演を行い、同大学の研究者と意見交換をすることができた。
本研究を行った4年間にインターネットから得られるテキストデータベースの信頼性は急速に向上した。本研究を通じてインターネット上の様々なテキストデータベースに触れることで、それらを言語研究の資料として用いるためのノウハウを蓄積することができた。

現在までの達成度 (区分)
理由

24年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

24年度が最終年度であるため、記入しない。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2013 その他

すべて 学会発表 (1件) (うち招待講演 1件) 図書 (3件)

  • [学会発表] Gab es "den Prateritumschwund" im Deutschen?

    • 著者名/発表者名
      黒田 享
    • 学会等名
      Linguistisches Kolloquium, University of Passau
    • 発表場所
      パッサウ大学(ドイツ)
    • 招待講演
  • [図書] ドイツ語の歴史論2013

    • 著者名/発表者名
      高田博行他(共著)
    • 総ページ数
      65-90
    • 出版者
      ひつじ書房
  • [図書] 日常的な言葉遣い―ヨーロッパの言語をめぐって2013

    • 著者名/発表者名
      Agnieszka Buk他(共著)
    • 総ページ数
      41-52
    • 出版者
      上智大学ヨーロッパ研究所
  • [図書] Vielheit und Einheit der Germanistik weltweit (Band 17)2013

    • 著者名/発表者名
      Michail Kotin他(共著)
    • 総ページ数
      83-88
    • 出版者
      Peter Lang

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公開日: 2014-07-24  

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