本研究課題は、トルコ語と日本語の対照研究の方法論の確立のために、語形成や他動性などの文法の観点と言語教育などへの実践的応用の観点の2つの側面からアプローチを試みたものである。文法の観点からは、日本語に見られる複合動詞の形成パターンや他動性の概念が、同じような語順やアルタイ型の形態法を持つトルコ語のそれとは異なる点についての詳細を明らかにした。実践的応用の観点からは、文法の観点から得られた見通しが、実際に日本語やトルコ語を学ぶ母語話者の教育の現場において有効なものであることを明らかにした。以上の研究目的のいずれについても、本研究成果として国の内外で口頭発表や学術論文および学術研究書の出版を通して精力的に発表した。
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