本年度は前年度に修正した予定通りに、最終的に著書刊行した。平成21年度から24年度までのフィールド調査の結果をまとめあげた。それを著書の一章として取り込み、以前の2つの科研費による調査(H12~H15「樺太アイヌ語の母音の長短と北海道アイヌ語の高さアクセントの史的関係の解明」;H16~H19「東北地方におけるマタギ語彙の研究とマタギ語辞典の編纂」)を基盤としてそれぞれ一章として組み入れた。その他、アイヌ語に関する論文やそれを傍証する遺伝学、人類学、考古学、地名学などを援用し、学際的アプローチから上梓した。著書名は「アイヌ語・日本語の形成過程の解明に向けての研究」―地域言語学、言語類型論、通時言語学を基盤にした学際的アプローチーとした。
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