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2010 年度 実績報告書

東アジアの漢字圏における漢字使用の諸相

研究課題

研究課題/領域番号 21520488
研究機関皇學館大学

研究代表者

毛利 正守  皇學館大学, 文学部, 教授 (70140415)

キーワード書記 / 表記 / 倭文体 / 漢文体 / ナシ語
研究概要

中国雲南省の麗江において、ナシ族の詩人・歌手である肖煌光氏に長時間のインタビューを行い、同氏作詩のナシ語の歌謡曲『朋友』等の歌詞を分析調査した。これによって日常語より、より洗練・推敲されたナシ語の詩における漢字音の書記の実体の解明をおし進めることができた。その実体と古事記・日本書紀の歌謡に用いられる万葉仮名、及び萬葉集の仮名主体表記と訓字主体表記の万葉仮名のあり方、とくに略音仮名と二合仮名の問題を比較検討した。
また、同地において、前年度に引き続きナシ族の成人男女にアンケート調査を実施した。口頭語においてナシ語と漢語のバイリンガルであるナシ族が書記をする場合(ナシ族の日常的な書記は中国語のみ)、語序の転倒がいかほど発生するかの問題を主として考察対象とした。アンケートを基にしてのナシ語の書記規範を調査・研究することによって、古代日本の文体と表記の関係、書記される日本語が古代中国の漢語からいかに離れ、独自の日本語を獲得していったかについてこれまでの研究をなお一層推し進めることができた。
また、日本におけるナシ語研究の第一人者である黒沢直道氏との研究会において、中国語専攻のナシ語研究者の立場からの有益な示唆を得ることによって、最新の言語情報を採り入れつつ、広角的な研究視野をもって本研究に取り組むことができた。加えて雲南省麗江より派遣されているナシ族出身者の岐阜県高山市自治体交流研修員との研究会では、中国でのアンケート調査の確認や補強を行うことができ、大変有益であった。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2011 2010

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (2件)

  • [雑誌論文] 萬葉集の字余り-音韻現象と唱詠法による現象との間-2011

    • 著者名/発表者名
      毛利正守
    • 雑誌名

      日本語の研究

      巻: 7-1 ページ: 1-14

    • 査読あり
  • [学会発表] 万葉時代の瀬戸内海2010

    • 著者名/発表者名
      毛利正守
    • 学会等名
      瀬戸内海文化を考える会
    • 発表場所
      鞆公民館
    • 年月日
      2010-09-11
  • [学会発表] 歌木簡の文字表記と字余り2010

    • 著者名/発表者名
      毛利正守
    • 学会等名
      若手研究者支援プログラム・萬葉集原本への道
    • 発表場所
      奈良女子大学
    • 年月日
      2010-08-29

URL: 

公開日: 2012-07-19  

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