研究課題/領域番号 |
21520489
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研究機関 | 呉工業高等専門学校 |
研究代表者 |
岩城 裕之 呉工業高等専門学校, 人文社会系分野, 准教授 (80390441)
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研究分担者 |
今村 かほる 弘前学院大学, 文学部, 准教授 (50265138)
工藤 千賀子 弘前学院大学, 看護学部, 講師 (70405728)
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キーワード | 看護場面 / 方言 / 救急 / 言語聴覚士 / コミュニケーション |
研究概要 |
看護現場でのよくある場面を切り取り、共通語と津軽方言を対照した教材ビデオを作成し、文字化資料を作成した。このビデオは、日本語学会秋季大会で公開した。この津軽の教材については、実際に授業を行ってきた。その評価を含め、最終年度に分析を行う予定である。 また、津軽での教材開発と並行し、以下のことがらについて調査を実施した。 1 津軽と並んで方言の理解が難しいとされる鹿児島において、医療現場で必要とされる方言の調査を実施した。その結果、模擬患者、一般の方言話者、現役看護師への調査から、必要だと思われる語やフレーズを抽出できた 奄美での調査も行い、奄美では共通語を使える話者の数が多く、医療現場ではさほど問題が起きていないことが確認できた。しかし、救急場面では事情が異なり、救急隊員への聞き取り調査から、ありがちな救急場面について教材開発の必要があることがわかった。具体的には、ハブに噛まれた時の救急対応、急病時の救急隊員と患者のやりとりの2場面である。 2 言語聴覚士と方言の問題について、沖縄で調査を実施した。その結果、若い言語聴覚士が琉球方言を理解できないことで、現場で問題が起きていることがわかった。言語聴覚士にとって必要な語彙群について、方言形を示したリストを準備する必要がある。さらに詳細な調査を進めることとしたい。
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